投資とライフプランは、切っても切れない関係にあります。投資をする目的や、ライフプラン上のイベントのためにどの金融商品を使うべきかを考える上で、この2つは密接な関係があります。
まず、ライフプランについて考えてみましょう。ライフプランは、皆さんの人生の設計図です。これは1回作成したら終わりではありません。人生では状況が変化するのは当たり前のことで、常に見直しをし、必要に応じて修正していくことが重要です。
人生では、就職や結婚、住宅購入、出産、子供の進学、ご自身のキャリアプラン、退職、セカンドライフなど、いくつものライフイベントがあります。
10人いれば、10種類の人生があります。もちろん未来のことは誰にも予測できません。しかし、予測できる範囲で事前に準備しておくことで、ライフイベントに必要な資金を確保することができるかもしれません。
ご自身が想定していないイベントが発生することもあるでしょう。それはご自身にとって、時には望まない出来事かもしれません。それに備えることも、ライフプランを作成する目的の一つです。
住宅資金、教育資金、老後資金は人生の三大資金と言われています。
住宅資金は「持ち家にするのか賃貸にするのか」「購入費用、賃貸費用はそれぞれどの程度になるのか」、教育資金は「子供は何人ほしいのか」「教育費はどこまで見ておくべきか」、老後資金は「どのような老後の生活がしたいのか」「老後に向け資金をどの程度準備しておくべきか」などを前もって考えておく必要があります。
もちろんこれら以外でも重要なイベントはあります。その主なものを挙げてみましょう。
将来どのような職業を選択するか、いくらぐらいの収入が見込めるか。
結婚をするのか、結婚式を開くのか、費用はどの程度を見込むのか。
転職をする意志はあるか、転職の結果、収入はどう変化するか。
役職定年はあるか、退職金は出るのか、企業年金の支給はあるのか、何歳まで働くつもりでいるか。
ライフイベントを書き出すことで、ビジョンがより明確になります。このように、ライフイベントとマネープランニングは切っても切れない関係にあるのです。
次に、貯蓄と投資の違いについて考えてみましょう。なぜ貯蓄だけでなく、投資も必要なのでしょうか。将来、生活費が増加することが予想されるため、それに備えて資金を増やす必要があるからです。
まず、現在の預金金利を見てみましょう。代表的な定期預金の1年物金利はわずか0.01%です(税引き前)。たとえば100万円を1年間預けて得られる利子は、わずか100円です。これに約20%の税金がかかるので、手取りは80円です。この金利で100万円を2倍の200万円にするためには、7,200年かかります(税引き前)。
これを年利5%の金融商品に預けると、14.4年で倍になります。投資の世界で5%は、決して達成困難な数字ではありません。
マクロ経済の視点から見ると、日本は少子高齢化により、社会保障費がますます増大していきます。その補填のため、1人当たりの社会保険料や税金は増えていくことが予想されます。
さらに、2013年から物価上昇の傾向が見られます。これはデフレからインフレに移行しているサインとも考えられます。デフレ時代は、現金を保有するだけで実質的に、その価値が上がりましたが、インフレ下においては、資産運用をしていかないと現金の実質価値が目減りすることになります。
そして、もう一つ大切なことは投資の結果は手元に残る現金で考える必要があるということです。基本的には、利子、配当に対して、所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%の合計20.315%の税金がかかります。現状の定期預金では、もらえる利息が少額のため全く目立ちませんが、実際に税金は徴収されています。金額によっては、株の配当などは相応の金額になるケースがありますので、NISAなどを使って手元に残る現金を増やすことを考えてみましょう。
このような観点に、さらに一人一人異なるライフイベントに備えるために、資産運用が必要となります。「いつ」「いくら」「何のために」というイベントをしっかり把握しておけば、それに向かってお金を準備することが可能になります。さらにそれぞれのイベントの特性をつかみながら、最適な金融商品を選択することが必要になってくるのです。
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