2019.2.28
資産運用の基礎

マンション経営で「青色申告」はどのようなときに活用できるか

(画像=Freedomz/Shutterstock.com)
(画像=Freedomz/Shutterstock.com)
マンション経営を始めて家賃が得られるようになると、所得税の確定申告が必要になります。確定申告で節税メリットの大きい制度が「青色申告」です。青色申告を選択するには、いくつかの条件があります。青色申告の概要や適用される条件などの基礎知識を解説します。

青色申告って何? そのメリットは?

前年1年間の不動産所得などの所得額を計算し、納税に関する書類を税務署に提出する手続きが確定申告です。確定申告には「白色申告」と「青色申告」があり、簡単にいえば、次のように分類されます。

・帳簿の付け方が簡単で、税金面の優遇が少ないのが「白色申告」
・帳簿の付け方などにいくつかの条件がある代わりに、税金面で優遇されているのが「青色申告」

青色申告により、「青色申告特別控除」といわれる額を所得から差し引くことができます。青色申告では帳簿の付け方により、10万円控除か65万円控除かを選択できます。65万円控除の方が多く控除できるので節税になります。また、青色申告制度には以下のようなメリットもあります。

・家族へ支払う給与を必要経費にできる
・30万円未満の減価償却資産を一括経費計上できる
・赤字額を翌年以後3年間にわたって繰り越しできる

青色申告が適用できるケースとは?

青色申告特別控除65万円の適用を受けるにはいくつかの条件があります。まず、不動産所得が「事業規模」であることです。具体的には「5棟10室」、つまり、一戸建てなら5棟以上、区分所有マンションやアパートであれば10室以上所有していることが基準となります。もう一つの条件は、借方/貸方で仕訳をして帳簿付けをする必要がある複式簿記で記帳することです。

ただし、複式簿記でなくても現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳のような帳簿を備え付けるだけでも良いことになっています。また、貸借対照表と損益計算書を作って確定申告に添付し、申告期限(3月15日)内に提出する必要があります。これら諸条件を満たせば青色申告特別控除は65万円となり、大きな特典となります。なお、帳簿や書類などは、原則として7年間保存しなければなりません。

青色申告ができないケースとは?

・不動産事業の規模が小さい(5棟10室に満たない)
・単式簿記(Excelなど)で記帳している
・申告期限を過ぎてしまった

上記の条件を満たさない場合は、青色申告特別控除は10万円になります。青色申告特別控除が10万円でも「家族へ支払う給与を経費にできる」などのメリットは残りますが、やはり控除額65万円と10万円では大きな差です。税金の支払いを少なくするためにも、65万円控除を狙いたいところです。

事前に申請書の提出が必要

青色申告を始めるには、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出することが必要です。年の途中で新規開業した場合や、相続により業務を継承した場合は業務を開始した日(または承継した日)から2ヵ月以内に申請書を提出します。また、区分所有マンションを1室だけ保有している人でも、確定申告は必ず必要になります。

「青色申告は面倒くさい」というイメージを持ち、白色申告に留まっているオーナーもいますが、もったいない話です。最近では「freee」や「マネーフォワードクラウド会計」といったクラウド会計ソフトのサービスを利用すれば、比較的簡単に複式簿記で帳簿を付けられるようになりました。貸借対照表や損益計算書も自動的に作成されるので、事業状態を把握するのに役立つでしょう。不動産オーナーになったらメリットの大きい青色申告に是非チャレンジしてみてください。
 

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