賃貸経営では、立地や間取り以外に「設備」という要素も重要です。人気の設備が導入されている物件は入居希望者からの評価が高く、借り手がつきやすいからです。この記事では、人気のある設備を紹介し、導入コストの目安をお伝えします。賃貸経営をしていて物件の付加価値を高めたい人は、ぜひ参考にしてください。
目次
不動の1位「インターネット無料」
玄関のオートロックも人気
単身世帯には宅配ボックスを
人気設備を導入して保有物件の付加価値を上げる
全国賃貸住宅新聞の「入居者に人気の設備ランキング」で毎年不動の1位は、「インターネット無料」です。いまやインターネットは誰もが毎日利用するものなので、面倒な手続きをすることなく無料で使えるのは、大きな付加価値と言えるでしょう。家賃を値上げできる可能性もあります。
無料インターネット設備の導入費用は業者によって異なりますが、1棟につき初期費用は0円、月額費用は1万2,000円~です。業者を検討する際は、解約違約金の有無や回線速度、カスタマーサポートの内容などを確認しましょう。
導入するためには、まず業者に連絡をして現地調査をしてもらいます。その後見積りを出してもらい、金額や内容に問題がなければ契約します。入居者へ工事の告知をし、作業に入ります。開通までの期間は契約から1ヵ月程度です。
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次いで人気が高い設備は、マンションエントランスのオートロックです。その理由は、治安に対して不安を抱く人が多いからです。「日本は諸外国に比べると治安が良い」と思っている人が多いようですが、2019年に警察庁が実施したアンケート調査では、「日本の治安は良くなっているか(安全で安心して暮らせるようになっているか)」という質問に対して、60%以上の人が「あまり良くなっていない」または「良くなっていない」と回答しています。
オートロックは、治安に不安を覚えながら新居を探す人、特に女性に一定の安心感を与えるでしょう。場合によっては、入居の決め手になるかもしれません。導入の流れはインターネット設備と同様に、「現地調査→見積もり→契約」となるのが一般的です。
導入費用は、マンションの規模やオートロック設備の種類によって大きく異なります。たとえば50戸のマンションにオートロック設備を導入した場合、200万円前後の費用がかかるようです。
宅配ボックスは、特にワンルームのような単身者向け物件では人気の設備です。インターネット通販を利用する人と、その頻度が増えたことが理由でしょう。単身者は外出中に荷物が届くと、再配達を依頼しなければなりません。このような作業をわずらわしく感じる人に、宅配ボックスのニーズがあります。
宅配ボックスには、大きく分けて機械式とコンピューター式があります。機械式は、ダイヤルやプッシュボタンを使用するアナログタイプです。コンピューター式は、テンキーやタッチパネルなどで操作します。利用履歴が残るため、セキュリティ性能が高いのが特徴です。一部にはオンラインで管理できるタイプもあり、遠隔操作やメール配信などの機能を持つものもあります。
機械式の宅配ボックスを12台設置する場合の導入費用は、約60万円です。リースの場合は月額9,000円(別途工事費用10万円~)程度で設置できます。検討する際は、メンテナンス費用や保守管理費用などのランニングコストについても確認しておきましょう。
人気設備を取り入れることで、賃貸物件の付加価値が上がります。競合物件より優位になるため、家賃の値上げや空室率の改善につながるでしょう。紹介した費用の目安を参考にして、保有物件への導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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