2021.02.12
空室対策

安心感で入居率を高める、賃貸経営におけるマンションのセキュリティシステム導入メリット

賃貸物件で空き巣被害や火災が起きれば入居者に大きな不安を与えかねません。逆にセキュリティがしっかりしている集合住宅は安心感を与え、広告で安全性をアピールすることで入居率のアップ、賃貸経営の安定化も期待できます。

このほかに集合住宅にセキュリティシステムを導入するメリットにはどんなものがあるでしょうか?そこで今回は、セキュリティシステム導入が賃貸経営にもたらす5つのメリットについて解説します。

賃貸経営における集合住宅で起こりえるリスクとは

賃貸経営で避けて通れないのが、さまざまなトラブルリスクです。例えば空き巣被害や火災、ガス漏れ、エレベーターの不具合、共用部分の器物損壊など多岐にわたります。また集合ポストでは郵便物の盗難被害も注意しなければなりません。

チラシの投函を禁止しているマンションも見受けられますが、完全に排除するのは難しいのが現状です。管理員が定期的に見回るとしてもすべてのリスクを回避するのは困難といえます。

そこで共用部分を中心にさまざまな防犯機器を導入して安全性を高めるのが「賃貸経営におけるマンションセキュリティシステム」です。

賃貸経営で押さえておきたい集合住宅向けセキュリティシステム5つ

集合住宅で導入している一般的なマンションセキュリティシステムでは、以下のようなメリットが期待できます。

その1:オートロックで不審者や訪問販売を防げる

近年新築されたマンションの多くが採用しているオートロックは、暗証番号式やカードキー式で本人や特定の人しか入れない仕組みです。そのため不審者や訪問販売員などの部外者が無断で入ることを防げます。
賃貸物件を探すにあたり、オートロックを重視する入居者も多く、オートロックを設置することで入居率アップも期待できます。

ただし居住者の後ろについて入ることは可能ですので、100%シャットアウトすることはできません。

その2:防犯カメラで事件の際も安心

エレベーターホールや共用部分に防犯カメラを設置することで入場者を記録することが可能です。マンション内で事件が起きたときに、警察に映像を提供することによって事件の解決につながるケースがあります。また防犯カメラを設置していることで犯罪の抑止効果もあります。ただし防犯カメラの映像の保存期間はHDDの容量によって1~3週間など限りがあるケースが多いので注意が必要です。

その3:鍵でセキュリティレベルを上げることができる

鍵に丸い穴が開いているディンプルキーを採用するとピッキングや複製がされにくくなります。2ヵ所に鍵の付いたダブルロックという仕組みもあります。
また最近の賃貸物件ではスマートフォンと連動したスマートキーの設置で物件のセキュリティレベルを上げるオーナーも増えています。所有している物件にあわせた鍵の選択をしましょう。

その4:センサーライトで防犯対策可能

人の動きを感知し、自動でライトが点くセンサーライトの設置で夜間の不審者の侵入を心理的に抑止できます。屋内からライトの点灯を確認できる位置に設置すれば、危機管理にもつながるでしょう。

その5:警備会社とセキュリティサービスを契約すれば緊急時も安心

警備会社とセキュリティサービスの契約することで、緊急時にはすぐ警備員が駆け付けます。大手の警備会社では24時間オンライン監視のセキュリティをサービス展開してます。有名警備会社のステッカーを所有物件に貼っておくことでも一定の防犯抑止効果もありセキュリティ強化が期待できるでしょう。大規模なマンションや高級マンションでは警備員が24時間常駐しているところもあります。しかし中小のマンションではそこまでセキュリティに力を入れているケースは少ないでしょう。

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個人で契約するホームセキュリティ

次に入居者自ら実施できる自助努力についても考えてみましょう。
マンションセキュリティシステムが必ずしも万全ではないと感じ、個人でもホームセキュリティを契約したいという入居者もいるでしょう。しかし賃貸住宅においては、退去時の原状回復の問題から入居者が独自に防犯対策を施すのは限界があります。

そこで入居者が個人で契約することができるのが「ホームセキュリティシステム」です。大手警備会社が提供しているアパート・マンションプラン(入居者契約プラン)を導入すると24時間オンラインで監視してくれます。

サービス内容は、大手警備会社ALSOK(綜合警備保障)の例で見るとピッキングやガラス破りによる侵入、押し売りで困ったときや急病時の通報、火災による温度変化や煙発生の検知などに対応してくれます。いずれも共用部分が中心のマンションセキュリティシステムではカバーしきれない、自宅内の危険を軽減できるサービスです。

料金はALSOKの工事費が不要で機器がレンタルされる「ゼロスタートプラン」で毎月6,010円(税抜き、2019年12月11日現在)と、それほど高額ではありません。オーナー自らが1部屋1部屋にこのホームセキュリティを導入するには負担が大きいため、共用部分のセキュリティだけでは不安という入居者にたいしてこのようなサービスを提案するのもよいでしょう。

セキュリティの強化で入居率を高める

不動産広告を見るとセキュリティシステムをアピールしている物件をよく見かけます。入居者にとって建物全体がセキュリティシステムで管理されていることは安心感があり、入居を決める際の有力な条件の一つです。

治安が悪化しつつある現代の社会においては、賃貸住宅のセキュリティを強化するのはオーナーに課せられた使命ともいえます。入居者の安全を確保することが結果として入居率アップにつながるのであれば、これほど有意義なことはないでしょう。

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