2021.04.23
賃貸経営

【連載#2】外観イメージは塗装だけでこんなに変わる!

【厳選】オーナーズ倶楽部編集部 おすすめ書籍を紹介

不動産オーナー、そして将来オーナーになる方にとって、日々の賃貸経営について、そして次の不動産投資については、いつも情報を求め、学びを深めていることでしょう。そこで、オーナーズ編集部では、多くの書籍の中から、良質な1冊を厳選し、その抜粋を紹介してまいります。

著者 浦田健

スゴ技③:外観イメージは塗装だけでこんなに変わる!

人は、初めて出会った人の印象をほぼ一瞬で決めます。同じように、内見者もあなたの物件を見た瞬間に物件全体の印象を決めています。物件の第一印象が良ければ、部屋の期待度も高まり、おのずと成約率は高まります。つまり、見た目の印象を良くすれば、どんなに古い物件でも入居率を改善することができるようになるのです。

ところで、なぜ、人は見た目のほんの一瞬で印象を決めるのでしょうか?

人間には、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚の五感がありますが、視覚から得られる情報が全体の87%を占めているのです。そして視覚で得た情報のうち55%を色、45%を形で判断しています。つまり、色を工夫すれば第一印象を良くすることができるわけです。

色にこだわる大家さんは少ない

実は、第一印象を意識して色にこだわる大家さんは驚くほど少ないのです。もともと外壁が白だったから白に塗る、部屋のクロスも白だったから白に張り替える――。色はもっとも効果的に印象づけることができるポイントなのに、多くの人はもともとあった色、誰もが好みそうな色など無難な色をついつい選んでしまうのです。色を選ぶだけですから、お金がかかりません。

間取りを変えたり、新たな設備を追加する必要がなく見た目で勝負できる数少ないポイントです。ここを工夫するだけで、劇的にあなたの物件の印象を良くすることができるのです。

・色を組み合わせると1色塗りより工事費が高くなる?
実は、1色で塗るのも、このように多色で塗るのも基本的なコストは変わりません。塗装工事のコストは、基本的に材料費と手間賃です。色を何色塗ろうと塗装の面積は変わりません。ですから総額のコストはあまり変わらないのです。

・色選びって難しい?
センスがないと、カラ―プランニングはできない。そう思われている大家さんは多いのではないでしょうか? しかし、色選びに特別な感性やセンスは不要です。これは単なるスキルにすぎませんので、少しコツを覚えれば、誰にでもできるようになります。

色選びの基本をマスターしよう

色選びで一番重要なのは、配色とそれぞれの色の面積比です。

まず配色の基本は2~3色以内におさえること。もちろん、これ以上選んでもいいのですが、組み合わせが高度になりセンスある色づかいが難しくなります。

基本はメインのベース色が1色、インパクトを与えるアクセントカラーが1色あればいいでしょう。

面積比率は、ベース色が全体の70%程度、アクセントは赤、青、黄などの鮮やかなものは5%程度、ベース色と喧嘩しないダークな色をアクセントにするのであれば30%程度まで配色してもかまいません。これがカッコよく見せるための黄金比率です。

実際、事例のように配色した結果、狙いどおり都会的でクールな感じが出て、住んでいる人にもカッコ良くなったと喜んでいただきました。家賃も新規の入居者には5,000円の賃料アップでも成約することができるようになったのです。

配色イメージはパソコンで簡単にできる

配色のイメージは、物件の写真をパソコンに取り込み、標準のペイントソフトで写真にそのまま色をのせていきます。このようにすると、周辺環境も含めた完成イメージを確認できるので失敗がありません。

また、パソコンであればいろいろな配色イメージを簡単に確認することができますので非常におすすめです。

もちろん、パソコンが苦手な大家さんもいるでしょう。そんなときは塗装業者にお願いして、イメージ写真を作ってもらうといいでしょう。

塗装業者は専用のソフトを持っていますので、自分で作るよりはるかにイメージしやすい完成図を作成してくれるはずです。

外壁は見た目の第一印象を決定づける非常に重要なポイントです。ここに最大限のこだわりをもって、納得のいくリフォームを行ないましょう。そうすれば、建物の価値があがり成約率もアップします。

スゴ技④:季節の花でワクワク感を演出する

建物の外観をさらに引き立たせることができるアイテムが植栽です。外観を季節の花で彩るだけで、内見者の第一印象を良くすることができるだけでなく、既存の入居者にも大変喜ばれます。

もし、あなたが入居者だとして、住まいが季節ごとの花で綺麗に飾られていたらどうでしょう? きっと、毎日帰宅するのがワクワクしますね。実際に花を植えると成約率が上がるという事例も多数ありますし、驚くほどローコストですぐ物件の印象をアップできますので、だまされたと思ってぜひ実践してみてください。

エントランス周りに花を植える

エントランス周りに植裁スペースがあれば、そこに季節ごとに最適な花を植えます。植栽がない場合にはプランターを用意してエントランス横などに飾るといいでしょう。

花の種類の定番は、夏はポーチュラカ、冬はパンジーです。これらは手間がかからなくて適しているということで人気があります。ポーチュラカは5月頃に植えると10月頃まで綺麗な花を咲かせます。一方、パンジーは10月頃に植えると翌5月頃まで綺麗な花を咲かせます。どちらも一度植えると半年間は週に2回程度の水やりだけで済みますので、手間もかからずお勧めです。

1種類だけではなく、いくつか組み合わせて飾りたい方は、マリーゴールドやウインターコスモスなどもお勧めです。

また、植栽には花だけではなくゴールドクレストなどの針葉樹(コニファー)を植えるといいでしょう。

クリスマスシーズンになれば、この木がクリスマスツリーに変身。冬の夜は綺麗なイルミネーションでアパマンを装飾することができます。イルミネーション(電飾)は、タイマー付きのコンセントで時間になると自動で灯りがついたり、消えたりするものにしておくと、手間がかかりません。

植栽スペースがない場合には、100円ショップにいけば、さまざまなプランターが手に入りますので、プランターに花を植えエントランス周りに飾るといいでしょう。

水やりなどの世話はホームセンターで手に入る自動給水器が便利ですし、定期清掃と一緒に水やりもシルバー人材センターに委託すれば花を枯らしてしまう心配もありません。

スゴ技⑤:エントランスのリフォームはケチってはいけない

入居希望者が内見する際に、最初に目にするのが外観なら、次に目に飛び込んでくるのがエントランスです。エントランスは物件の顔ともいえる重要な部分ですので、常に清潔にしてゴミひとつ落ちていないようにしなければなりません。ここで悪い印象を与えてしまうと「どうせ部屋の中も汚いんだろう」と想像されてしまい、成約は遠のいてしまいます。

逆に、エントランスが綺麗だと、気持ちよく内見者をお迎えすることができますし、これから見ていただく部屋の期待も膨らませてもらうことができるのです。

前ページの写真をご覧ください。これはよくある中古物件の郵便受けです。この物件の大家さんが購入した当時、エントランスの照明は切れ、壁の塗装もはげ、郵便受けも古いタイプのもので、ベコベコに凹んでいました。

天井2階の部屋が水漏れを起こしたのか、水ジミがあり、隅は埃だらけ。掲示板も緑色のフェルト生地の掲示板でヨレヨレ。非常に暗い雰囲気のエントランスでした。そこでまず、郵便受けをA4サイズの郵便物も入るダイヤルロック式に交換、エントランスの壁と天井を塗り直し清潔感と明るさを出しました。もちろん床のタイルも高圧洗浄で磨き上げて、入り口に泥落としのレンタルマットを設置。掲示板も新品に取り替えました。

ご覧のとおり、以前と比べると安心感と清潔感が出ているのが一目瞭然です。実際、入居者からも、非常に喜んでいただくことができたのです。

これらのことを行なうには、少々費用がかかります。しかし、これを怠っていると空室は増える一方で、家賃の下落も避けられません。当初の機能、美観が損なわれている箇所の補修はケチらないで徹底的に直す――これが鉄則です。

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<著者プロフィール>
浦田健
明治大学商学部卒。「一生、大家さん応援団長」を誓う不動産コンサルティングの第一人者。オールアバウト「アパート・マンション経営」公式ガイド。不動産コンサルティング会社のほか、不動産管理会社、不動産投資会社を経営。自らもアパートの掃除を行なう大家さんのひとり。2008年12月に「大家検定」を監修・認定する一般財団法人日本不動産コミュニティー(J-REC)を設立、代表理事に就任。
主な著書に『「金持ち大家さん」になる アパート・マンション経営塾』(日本実業出版社)、『もうアパート投資はするな! 利回り20%をたたき出す戸建賃貸運用法』(ダイヤモンド社)、『あなたのアパート・マンションを即満室にする方法』(フォレスト出版)など多数。

 

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