AI(人工知能)の重要性が高まる中、不動産業界でもIT化が加速。IoTは「モノのインターネット」といわれ、活用例が増えています。本記事では6つの事例、オーナーのIoT・AI活用アイデアを紹介します。
IoTとは「Internet of Things」の略語で、日本語では「モノのインターネット」と言われています。
AI(人工知能)を活用したIoTは様々な業界に広がり続け、身の回りのあらゆるものがインターネットに繋がりつつあります。
不動産業界も例外ではありません。
大量のデータを蓄積させ、業務の細分化と解析を行って、人工知能に任せられる部分が多くなっています。
そうすることで、人間が行う部分はクオリティがさらに高くなり、新たな事業も展開できるようになってきたのです。
では、実際どのようなシチュエーションでAIやIoTが利用できるのでしょうか。
大崎電気工業株式会社が発売している「ホームウォッチ」は、スマホ操作で電気をつけたり、エアコンの温度を操作することができるIoT商品です。
また音声認識ソフトとも連動することができ、音声で家電を操作できます。
こうしたIoTツールがほとんどの賃貸マンションに導入される日もそう遠くはないでしょう。
鍵もIoT化が進んでいます。
こちらも大崎電気工業株式会社が開発する「OPELO」は、スマホで簡単に鍵の開け閉めができる商品です。
現状設置されている鍵の上から設置することができるため、賃貸マンションにも簡単に設置することができます。
スマートロックを利用することで、賃貸仲介業社向けに入居者だけで内覧することができるセルフ内覧のサービスも提供することが可能です。
LEEWAYS(リーウェイズ)株式会社が開発する「Gate」は、5800万件に及ぶ不動産ビッグデータにAIを組み合わせ、不動産投資の分析を行うことができます。
不動産投資をする際の、「収益性」「安全性」「将来価値」などの分析・予測をAIがより正確に早く行うことができるようになるでしょう。
AIを使えば物件を探している個人や企業に対して、条件に合う最適な物件をすばやく提案することも可能となります。
たとえば、物件を探すときに「価格」「間取り」「地域」などの条件を入力すればAIが最適な組み合わせで物件を絞っていく作業を行います。
自動解析結果で抽出した物件情報をAIがメールで自動配信することも可能となります。
チャットボットをご存知ですか?
すでにアメリカでは多くの企業が導入していますが、日本でも徐々にチャットボットの導入が増えてきました。
チャットボットが顧客からの簡単な問い合わせに答えることで、今までは人で対応していた分のコストを削減することができます。
LINEなどのコミュニケーションツールと連動できるものもあり、より活躍の幅が広がりそうです。
不動産の仲介業を主として行っているハウスコム株式会社は、IoT技術を利用して部屋の状況を可視化する開発を行っています。
空き部屋に温度、湿度、照度、騒音などを測定するセンサーを設置し、今までは住まないとわからなかった情報を事前に収集することができます。
こうした情報を活かしてお客様にお部屋を紹介することで、よりお客様のニーズにあった部屋を案内することが可能となります。
このようにIoT・AIの進化で不動産業界もどんどん変化していきます。
こうした変化に大家さんもしっかりと対応しなければなりません。
音声認識ツールやスマートロックなど、IoT化した物件はまだそれほど多くないため、物件の差別化のために利用することが可能です。
入居促進にも繋がりますし、入居者維持の観点でも効果を発揮するでしょう。
しかし、あと数年もすれば多くの賃貸物件でこれらの設備を導入することが考えられます。
こうした流れに乗り遅れないように設置を検討しましょう。
不動産経営において、毎月の家賃収入やコストを理解することも大切ですが、不動産を売却することで得られるキャピタルゲインも計算しておくことが大事です。
株式会社コスモイニシアは、約5,800万件の不動産データをもとに、空室リスク、賃料の変動をAIに分析させ、不動産の将来価値を導くシステム「VALUE AI」を提供しています。
こうしたサービスを利用することで簡単に自身の不動産価値を測ることが可能です。
不動産のIoT化、AI導入はどんどん加速していきます。
そのため、今後似たようなサービスが次々と発表されるでしょう。
大家さんはこうした時代の背景をしっかり理解した上で、自分自身が所有する物件で何を導入するべきか?を見極めましょう。
それが今後賃貸経営を成功に導く重要な要素になってくるはずです。