2020.6.15
賃貸経営

大家にとって心配な、共同住宅の空き巣被害を防ぐには

(画像=PIXTA)
(画像=PIXTA)

賃貸経営で気になるのが、空き巣などの防犯対策です。どのような住宅が被害に遭いやすく、防ぐにはどのような対策が必要なのでしょうか。共同住宅の空き巣対策のポイントを探ります。

 

空き巣に狙われやすい住宅とは

 

空き巣に狙われやすい住宅には、どのような特徴があるのでしょうか。空き巣は必ず下見をして、入りやすい住宅を探すため、以下のような住宅は狙われやすいと言えます。

 

・防犯対策をしていない

空き巣は、防犯カメラの位置や数、警備会社が入っているかどうかなどをチェックします。防犯カメラが出入口にしかない住宅、警備会社が入っていない住宅は危険です。

 

・足場になるものが多い

空き巣は、駐輪場の屋根、エアコンの室外機などを足場にして侵入することが多いです。駐輪場は住居棟から離れた位置に設置する、脚立などを出しっぱなしにしないといった対策が必要です。

 

・ドアの鍵がピッキングしやすい

共同住宅は、ドアの鍵の構造をまとめてチェックされやすいというリスクがあります。ピッキングしにくいワンドア・ツーロック方式に変えてもらうよう、入居者に要請するのも有効な対策です。

 

・窓から侵入しやすい

空き巣の侵入口で、圧倒的に多いのが「窓」です。窓からの侵入を防ぐためには、防犯フィルムや防犯アラームが有効です。

 

共同住宅における空き巣被害の現状

 

共同住宅における空き巣被害の状況を、警視庁のデータから見てみましょう。発生件数は、やはり低層階の住宅のほうが圧倒的に多いです。

 

【表1】侵入窃盗の侵入手段(平成30年度)

共同住宅(3階建以下) 総数 7,379件

共同住宅(4階建以上) 総数 2,594件

無締り

44.8%

無締り

48.1%

ガラス破り

32.0

ガラス破り

17.3

合かぎ

8.2

合かぎ

13.4

その他の施錠開け

2.9

その他の施錠開け

2.8

ドア錠破り

1.3

ドア錠破り

2.3

戸外し

0.2

戸外し

0.2

その他

2.4

その他

3.8

不明

8.1

不明

12.1

(出典:警視庁統計資料)

 

侵入手段では、無締りが最も多いです。窓を閉め忘れて出かけてしまうケースや、夏に窓を開けたまま寝て、侵入されるケースなどが考えられます。

 

【表2】侵入窃盗の侵入口(平成30年度)

 共同住宅(3階建以下) 総数 7,379件

共同住宅(4階建以上) 総数 2,594件

53.3%

54.1%

表出入口

34.8

表出入口

32.9

その他の出入口

3.6

その他の出入口

1.8

非常口

0.1

非常口

0.3

その他

1.3

その他

1.2

不明

6.9

不明

9.7

(出典:警視庁統計資料)

 

侵入口は階層に関わらず、窓が過半数です。侵入手段で無締りとガラス破りが多いのも、窓が侵入口のトップとなった一因でしょう。【表1】と【表2】を見ると、3階建以下でも4階建以上でも手口の順位がまったく変わらないことがわかります。空き巣の手口は、階層にかかわらず共通ということなのでしょう。

 

空き巣に入られないための対策は?

 

次に、空き巣に入られないために大家ができる対策を考えてみましょう。ポイントは、空き巣に「ここは防犯意識の高い住宅」と思わせることです。

 

・見通しを良くする

空き巣は、人に見られることを嫌がります。共同住宅では視界を遮るフェンスなどが多いので、なるべく低くしましょう。植木の剪定も、定期的に行うのが理想です。

 

・防犯ステッカーを貼る

警備会社のステッカーが貼ってあると、防犯になると言われています。「警戒中」のステッカーを目立つ所に貼ると、一定の防犯効果が期待できます。

 

・防犯砂利を敷く

空き巣が通るであろうベランダ側への通路に防犯砂利を敷くことで、音を立てることを嫌がり、犯行を思いとどまる可能性があります。

 

空き巣を防ぐために効果的な防犯機器

 

空き巣を防ぐための防犯機器も販売されています。主なものをご紹介しましょう。

 

・人感ライト

夜間の防犯に有効なのが、人感ライトです。ベランダに設置すれば、ガラス破りの被害を防げるかもしれません。

 

・音声報知器

外部センサーが反応すると、登録した音声が出力されます。「ここは機械警備をしています」などのメッセージが流れるため、空き巣の抑止力になります。

 

・LEDフラッシュ/マルチサイレン

LEDフラッシュから発せられる閃光によって、空き巣を威嚇します。電子サイレンも鳴るため、かなり強力な防犯効果があります。

 

最後に、心強いデータを紹介しましょう。

 

警視庁によると、東京都内の「住宅対象侵入窃盗」の発生件数は、平成26年の3,694件から平成30年は2,333件と、36.8%も減少しています。セキュリティシステムを導入する住宅が増えたことと、オーナーや入居者の防犯意識が高まったことが要因と考えられています。防犯を意識して徹底すれば、空き巣を減らすことができるのです。

 

これからも防犯へのたゆまぬ努力で、入居者にとって安心・安全な住宅を目指していきたいものです。


空室を埋めるリフォームの秘訣とは?
 

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