2023.03.14
不動産トピックス

OwnerWEBは、自主管理大家にとって、とてもありがたい仕組み

お名前:大野 恵さん
年齢 :50代
プロフィール:
日本一の女性大家さんの会「Elegant Owners」(エレガントオーナーズ)の事務局としても活動。

 

– どのような物件運営をされているか教えてください。

アパート3棟16室、戸建8室、区分1室の合計25室の賃貸経営をしています。アパート3棟は管理委託しており、その他は自主管理です。

戸建てや区分は自分で借主との対応も完結するので自主管理をしていますが、アパート3棟は管理委託すると決めて運営しています。アパートなどは共有部分や近隣のトラブルがどうしても出てくるので、その対応に少し懸念があり、管理委託にしています。アパートはファミリー向けというわけでもないので、一人暮らしの男性もいますから、女性の私が対応するのは大変だなとも思っているからです。

– 賃貸経営を始めたきっかけは?

きっかけは相続です。18年前に父が亡くなって、愛知県の郊外の物件を相続したのが始まりでした。相続した当時は不動産の管理が何もできていなくて、相続した時点で半分以上空室がありました。建物も古くなっていたことで大規模修繕もしなくてはいけないと言われ、修繕費用で貯金が全てなくなってしまいました。そのときは知識が全然なかったので、これを頑張れば自分のお小遣いになると信じて、頑張って勉強しました。

当時は大家の会も2つぐらいしかなくて、情報収集する場がなく手探りのスタートでした。その後、当時珍しかった大型のシェアハウスを購入し、自分の不動産投資をスタートしました。

– 賃貸経営で苦労していることはありますか?

退去が一番苦労します。

エレガントオーナーズの会員さんでも、退去についての相談がとても多くて、来年は退去だけのワークショップを開催しようとしているくらいです。

退去時に全てを請求したり回収しようとするオーナーだと揉めてしまうことが多いと思います。入居者さんがどれぐらいの費用だったら負担できるかを見極めたうえで、本来入居者負担の部分をオーナー負担で良いですよ、と伝えるだけでも、退去で揉めなくなります。細かいところは目をつぶると入居者さんは喜んでくださいます。後で入居者さんに入居者負担とオーナー負担双方の明細を送ると、大家さんがこんなに負担してくれたんだと納得される方も多くいらっしゃいます。

実際に退去時のトラブルがあったこともあります。管理会社に任せていたアパートで、うまく退去立会いができていないということがありました。立会い日から一週間ぐらい経って請求書が届き、入居者さんは6年ほどお住まいだったのですが、請求書は清掃費のみの請求になっていました。本当にそうなのか確かめるために自分で直接アパートを見に行ったら、浴槽や扉にヒビが入っていたり、トイレの壁にも穴があいていたにも関わらず、その修繕費用がオーナー負担となっていました。

管理会社の担当者に連絡したところ、アウトソース先に確認しますといってなかなか返答を頂くことができませんでした。それから少し経って担当者に話を聞いたところ、家賃帯的に直さなくていいという判断となったと言われてしまいました。どういう退去立会いをしたのかと問いただしても、実際に見に行ってないので自分たちに言われても分からないと埒が明かない状況になりました。その後も期日までに原状回復ができていないということもありましたが、お詫びとして原状回復費用等を負担して頂くことになりました。この状況であれば、管理会社にお任せしていても自分も退去立会いをすべきだった、と自省しています。

安定した賃貸経営には満室経営を維持していく必要があるので、退去が少なくなるような工夫もしています。更新のプレゼントをしたり、DIYサポート付賃貸住宅としてお部屋を貸しています。

【実際にDIYされたお部屋】

 

DIYサポート付賃貸住宅とは、DIYプロデューサーの石井麻紀子さんが提供されているサービスです。入居者さんがDIYをされたい時にプロに相談できるサービス付住宅で、ご入居前にお好きな壁紙を選んで頂き、プロの方に習って入居者さんご自身に施工頂きます。
その後もDIYに関する相談ができ、安心してDIYをしながら住みやすいお部屋を作って頂けるため、長期入居が望めます。

更新の時には、キッチン、浴室、エアコンのクリーニング等を無料でプレゼントしたりしています。クリーニング業者さんが訪問する際には対応を頂くように入居者さんにお願いしています。
入居者さんがちょこちょこクレームを報告してくれる方はむしろ安心できるんです。何かしらの連絡が来ていればどのようにお部屋を利用しているかが分かりますから。逆に全く連絡がない方が心配になります。そのような時には、クリーニング業者さんが訪問した際にどのようにお部屋を利用しているかを教えてもらったりしています。

DIYプロデューサー石井さんが提供されているサービスの詳細はこちら

 

– Owner WEBの利用を始めたきっかけを教えてください

既に依頼していた仲介会社さんと合わせて気軽に利用できるということで、入居者募集で利用をしました。
基本的には、地元の仲介会社さんに依頼していますが、それにプラスする形で利用してみました。スタッフの方は丁寧にこまめに連絡をいただけますし、担当の方がお休みの際にも、他のスタッフの方でも対応いただけるようになっているので、とても助かりました。

一人の担当者が抱えている仲介会社さんだと、一般的なことを質問しても他の方で対応できないケースがあったりして困ってしまうことがあります。
逆に改善が必要だと思う点は、契約などの際にどうしたらオーナーにとってのメリットがあるのか、例えば外国人やペット可の場合にどのような細則があるとよいのか、テンプレートであったり、このような場合はこうすべきというようなご提案を頂ければ、もっと安心してお任せできるなと思います。

OwnerWEBの詳細はこちら

 

– スマイサポートパックを利用してみてどうでしたか?

家財保険がセットになっているのはとても良いです。一元管理ができますし、更新の付保漏れがなくなる。入居者さんとしても利用しやすいと思います。
個別で家財保険に加入した場合の更新については、少し煩雑な流れになります。

入居者さんへの更新案内後に仲介会社さんから入居者さんに保険の更新書類を送っていただくのですが、保険会社の手続きの関係なのか、その更新書類が入居者さんに届くのが遅くなり、私に苦情が入ったことがあります。
自分で更新する場合は、仲介会社と保険会社からの連絡が別々になるとなおさらよく分からないまま進んでしまうので、それが一元化されて、保険更新連絡が不要となればとても良いです。Casaさんは他の保証会社から見ても一歩リードしているポイントじゃないかなと思います。

– 今後の賃貸経営の展望について教えてください

7年前に、福岡で新築のアパートを購入したのですが、その時のご担当者がとても優秀な方で。その方が独立したので、いい物件があれば欲しいですと言い続けていました。ようやく良い土地が出て熊本で新築アパートを建築し、1月中旬に竣工しました。

現在、女性大家さんの会で、女性が安心して賃貸経営ができるような仕組作りを進めています。将来的には、子育て支援事業所と一人暮らしの女性が支えあって暮らせるようなコレクティブ住宅を創り、子育てに助けが必要な方と助けることができる方を繋げられたら良いな。と思っています。

PREV 家賃収入の消費税|非課税の条件、インボイス制度など解説
NEXT 定期借家契約のメリット・デメリットを大家さん向けに解説!

関連記事