2021.02.12
賃貸管理

マンション所有者なら絶対に知っておくべき、修繕積立金の重要性

マンションを購入した人が毎月支払う修繕積立金。実は修繕積立金は、マンションの将来的な資産価値に大きな影響を与える要素であることをご存じでしょうか。修繕積立金で管理組合が破綻することもあります。修繕積立金の基本を把握しておきましょう。

目次:

マンションの修繕積立金とは?

分譲マンションを購入した場合に、毎月発生するコストが管理費と修繕積立金です。管理費はその名の通り、建物の管理や清掃にかかるお金で、不動産管理会社へ支払うもの。一方で修繕積立金は、マンションの共用部分の大規模修繕やメンテナンスに備えて積み立てておくお金で、区分所有者で構成される団体である管理組合に対して支払います。

マンションのなかでも、外壁や屋根、エレベーターといった共用部分は、12年ごとや15年ごとなど、一定の期間で、塗り替え、防水、設備更新などの修繕をしなければなりません。もし、これらの修繕工事を実施しなければ、建物はどんどん劣化していき、資産価値が大幅に落ちてしまいます。

大規模修繕工事を実施するためには多額のお金が必要で、一度に徴収できるものではありません。そこで、将来予想される工事の時期と費用を盛り込んだ「長期修繕計画」を立てて、それに基づいて区分所有者から修繕積立金を毎月少しずつ集めるわけです。

修繕積立金が徐々に値上がりする理由

この修繕積立金ですが、マンションを買った当初は低く設定されていて、後からだんだん値上がりしていくことがよくあります。たとえば、初年度は月額1万円だったのが、5年ごとに月額5,000円値上がりして、26年目には3万5,000円に設定されているケースです。

なぜこのようなことが起こるのか。それは、不動産ディベロッパーにとってその方が売りやすいことも一つの要因と考えられます。新築時から修繕積立金が高額だと、購入を検討している人は負担に感じてしまいます。そこで販売のしやすさを考えて、最初は修繕積立金を低く設定しておくことが多いのです。

アンケート等を見ると変わらない人が多いですが、なかには、最初から修繕積立金の累計額を算出し、計画期間中に均等に積み立てていく「均等積立方式」を採用しているマンションもありますが、少数派です。多くの新築マンションは、段階的に値上がりする「段階増額積立方式」となっています。

新築マンションを購入する際には、修繕積立金の額そのものはもちろん、将来にわたってどう値上がりしていくかをきちんとチェックする必要があります。

修繕積立金が安い中古マンションは危ない

中古マンションを購入する際にも、修繕積立金を確認することは大切です。特に注意したいのは、修繕積立金の額が低すぎるマンションです。一見、お得なように思えてしまいますが、そこにリスクが潜んでいます。毎月の徴収額が少ないために、実際の修繕時に費用が不足して、修繕積立金を大幅に値上げする可能性があるためです。

したがって中古マンションの購入を検討する際には、管理組合の資料を見て、修繕積立金残高は長期修繕計画の通りに積み上がっているか、将来的に一時金が徴収されるとしたらいくらか、修繕積立金の滞納者は多くないかなどを確認しておかなければなりません。

修繕積立金の適正額は?

修繕積立金の適正な額はいくらでしょうか。その計算方法は、国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」に記載されています。

細かい計算方法はガイドラインを参照していただきたいのですが、目安としては、10階建て、建築延べ床面積8,000平方メートルのマンション、専有床面積が80平方メートルの部屋なら、修繕積立金は月額16,160円です。建築延べ床面積が広ければ、面積当たりの修繕積立金の額はもう少し低くなります。また、「階数は15階以上か」「機械式駐車場の有無」などの要素でも金額は変わります。
ご参考:国土交通省(マンションの修繕積立金に関するガイドライン)

修繕積立金で破綻する管理組合も

修繕積立金が正しく徴収・管理されていないと、大きな問題につながります。なぜなら、必要な大規模修繕が実施できなくなるからです。実施するには修繕積立金の大幅値上げや、多額の一時金を集金する必要があります。しかし、区分所有者の経済状態はそれぞれ違うので、なかには滞納してしまう人や一時金の支払いに反対する人が出てきます。

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