2024.03.20
賃貸管理

不動産管理会社の業務|細かな違いや契約方法について紹介

不動産経営を始めるにあたり、管理会社へ業務を依頼するかどうか迷うケースがあります。管理会社へ依頼するには管理手数料がかかるため、オーナーの中には、自分でできる範囲と管理会社へ依頼する範囲を分けて、必要最低限の業務だけを依頼しようと考えている人もいるでしょう。この記事では、管理会社の業務内容や、不動産管理会社と契約する方法について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

【著者】水沢 ひろみ

 

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不動産会社の業務は2つに分かれる

不動産会社の業務は仲介業務と管理業務の2つに分かれます。管理業務とは文字通り賃貸物件の管理をする業務で、仲介業務とは不動産の売買や賃貸の仲介を行う業務を指します。

主にどちらの業務を専門とするかで「不動産管理会社」や「不動産仲介業者」と区別されるほか、不動産管理会社が不動産仲介会社も兼ねるケースや、反対に仲介を専門とする会社が管理業務を行うケースも多く見られます。

仲介業務

仲介業務とは、土地や建物などを「売りたい人」と「買いたい人」、あるいは「貸したい人」と「借りたい人」の間を仲介して、それぞれの契約締結に向けて尽力する業務です。仲介業務を行うには宅地建物取引業の免許が必須であり、契約にあたって重要事項の説明義務があるため、宅地建物取引士も必要になります。

管理業務

管理業務とは、入居者の募集や管理物件のメンテナンス業務、入居者からのクレーム対応など、文字通り「不動産の管理」を行う業務です。200戸以上の賃貸住宅の管理を行う際には賃貸管理業登録が義務とされるようになりましたが、不動産の管理だけを業務とするのであれば不動産仲介のように免許が必要とされることはありません。

不動産管理会社の業務とは?

ここからは不動産管理会社の業務について詳しく解説していきます。不動産管理会社の業務は賃貸管理業務建物管理業務の2つに大きく分かれ、それぞれの業務はさらに細かく分類されます。そこで、賃貸管理業務と建物管理業務に分けてから、その中の業務内容について説明していきます。

賃貸管理業務

不動産管理会社の業務のうち、まずは賃貸管理業務について解説します。賃貸管理業務は、おおよそ以下6つの業務に分類して考えられます。

➀入居者募集

入居者募集とは、不動産仲介会社のホームページ上や仲介サイトなどに物件の情報を掲載して直接募集活動を行うことです。ただし、先ほども説明したように不動産の仲介業務を行うには宅地建物取引業の免許が必要です。管理業務に特化した管理会社の場合には直接自社で入居者募集をするのではなく、他の仲介会社に依頼をして入居者募集を行うケースもあります。

②賃貸借対応

管理業務には、入居希望者が現れた際の内見案内の対応や、鍵の受け渡しなどの賃貸借対応をオーナーに代わって行う業務も含まれます。入居希望者が現れて内見を希望する際には、内見に立ち会い、管理物件の仕様や設備、最寄り駅からの所要時間、周辺環境など、必要な情報について説明し、早期に新しい入居者がみつかるように尽力します。

入居者募集業務と同様、宅建業の免許を持たない管理会社の場合にはオーナーと入居者の契約締結の仲介をすることはできないため、具体的な契約締結は他の仲介会社に依頼することになります。

③家賃回収、督促

不動産賃貸借業の目的は入居者から家賃を回収して利益を上げることですので、家賃回収は管理会社にとってメインの業務といえます。毎月の家賃を確実に回収し、家賃を滞納している入居者に対しては督促を行います。

入居者に電話などで連絡を入れたり自宅を訪問したりして入金の確認をするほか、場合によっては連帯保証人に連絡して対応をお願いする必要もあります。それでも解決しなければ内容証明郵便を発送して契約解除を行ったり、さらに訴訟による解決が必要になったりするケースもあります。

なお、入居者が家賃保証会社と契約している場合には家賃の支払いは家賃保証会社が行うため、入居者が家賃を滞納してもオーナーや管理会社側が上記のような煩雑な督促手続きを行う必要はありません。入居者への督促手続きは家賃保証会社が代わって行うからです。

たとえ数日であっても、入居者による家賃の支払いの遅延を放置していると、そのまま家賃滞納につながる可能性があります。家賃が期日内に入金されているかを確認し、適切に督促業務を行うことは非常に重要な業務であるといえます。

④契約更新業務

賃貸借契約は2年ごとに更新されるのが一般的ですので、賃貸借契約満了期限の3カ月ほど前に、契約を更新するか否かの確認を入居者に対して行います。この契約更新に関する業務も管理会社の業務に含まれます。契約内容にもよりますが、更新の際には更新料として入居者へ家賃の1~2カ月分を請求し、その半分は手数料として管理会社が受け取ります。

物件ごとに入居者の入居の時期は異なるため、所有している物件数が多くなると、全ての物件における契約更新の時期を把握して適切に契約更新の案内をすることは難しくなります。更新の案内が遅れた場合には更新料の請求ができなくなる可能性があるなど、オーナー側にとって不利になるケースもありますので、信頼できる管理会社に任せておくことが大切です。

⑤退去立会い、清算

入居者が退去する際には、オーナーに代わって不動産管理会社が立ち合いを行い、退去時の部屋の状況を入居者とともに確認します。入居者が使用していた部屋は、壁やクロスなどに傷や汚れなどが生じているのが通常です。それらが経年劣化に基づくものでオーナーが負担すべきものなのか、入居者の不注意によるもので入居者の責任を問えるものなのかを判断しなくてはなりません。

それに基づいて原状回復費用の算出を行い、敷金等と清算することになりますが、認識の違いから入居者との間でトラブルが生じやすいところでもあります。国土交通省作成の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考に、慎重な対応が求められる業務となります。

⑥クレーム対応

入居者からのクレーム対応も管理会社の重要な役割です。不動産賃貸業において、入居者からのクレームは以下のように多岐にわたります。

  • エアコンや給湯器などといった設備の故障
  • ペットの飼育やゴミ出しのルール違反などによる悪臭
  • 洗濯機やバスルームなどといった水回りの水漏れ
  • 騒音など入居者間のトラブル
  • 近隣住民への苦情 など
  •  
    内容によっては緊急の対応が必須となり、対応が送れることで被害が拡大するケースもあります。対応を誤ると入居率の低下につながることにもなるため、入居者が満足して住み続けられるように管理会社には適切な対応が求められます。

    ◆賃貸物件で起こり得るクレームについては、こちらの記事をご覧ください。
    賃貸住宅でよくあるクレーム例と、大家さんに大切な3つのこと

    建物管理業務

    次に、不動産管理会社の業務の中の建物管理業務について解説します。

    ➀メンテナンス

    建物管理業務の1つに、メンテナンス業務があります。日頃からメンテナンスを適切に行うことで、建物の劣化を防ぎ、資産価値の下落に歯止めをかけることが可能になります。

    日常的なメンテナンスの例としては、

  • 日常的に清掃を行い、建物を清潔に保つ
  • 共用部分の庭木の剪定や雑草の除去などを行って、外見の美観を維持する
  • 定期的に外壁やエントランス、共用廊下、階段、駐車場などの点検を行う
  • 点検に基づいて、適切な修繕を適時に行う
  •  
    などが挙げられます。このように日常的に点検を行うことで、共用部の照明が切れている、外壁のタイルが剝がれているといった点に早期に気が付くことができるので、適切なタイミングによる修繕が可能です。また、入居者が退去した後の原状回復の際に、壁紙やフローリングの張替えやクリーニングを行うことも大切なメンテナンス業務の1つです。

    ②法定点検、任意点検

    先述のような日常的なメンテナンス業務以外にも、法律の定めによる法定点検や管理会社の任意で行う任意点検も建物の管理には重要です。

    法定点検には、

  • 消防法で義務付けられている火災報知機や消火器、スプリンクラーなどの点検
  • 建築基準法などに基づいてエレベーターなどの安全性を確認する定期的な検査
  • 水道法の定める基準に基づいて行う貯水槽などの検査
  •  
    などがあります。法定の期日までに点検を行うとともに、点検を実施した旨を行政に報告することが義務とされており、違反すれば罰則の対象となることもあります。

    入居者の安全を確保するために大事な点検となりますので、もれなく対応することが必要です。法定点検は法律の定めによる最低限の基準となるため、管理会社が任意の基準で行う任意点検も併せて行うことで、建物のメンテナンス効果をさらに高めることができる可能性があります。

    ③長期修繕計画の作成

    どのような建物であっても、風雨にさらされていれば、時の経過によって老朽化していくものです。とはいえ、適切なタイミングで適切なメンテナンスを行うことで、建物の寿命を伸ばすことは可能です。そのためには、長期的なスパンで修繕計画を立てて、計画的にメンテナンスを行うことが必要です。このような長期修繕計画の作成も建物管理業務に含まれます。

    修繕のタイミングや実施すべき内容は建物の構造や材質などによって異なり、一律にはいえませんが、

  • 屋根や外壁などの塗装工事
  • 排水管の高圧洗浄や補修、交換工事
  • ベランダや共用部の廊下、階段などの防水、塗装工事
  • 給湯器や浴室の設備などの修理、交換 など
  •  
    これらの工事を、5年・10年・15年・20年というように一定の期間経過後にどのような修繕工事を行うか事前に計画しておくことで、建物の劣化を防ぎ、資産価値の維持ができるようになります。

    これらの修繕工事にはまとまった資金が必要です。あらかじめ実施する時期を決めておけば修繕に必要なキャッシュをプールしておくことができるので、必要なタイミングに資金が足りなくなる心配を可能な限り抑えることができます。不動産の収益率を考える際には、年間のキャッシュアウトだけではなく、このような長期的なキャッシュアウトにも着目して、長期的なスパンで考えることが大切です。

    なお、長期修繕計画を立てた後も、必要に応じて見直すことが必要です。予想外の事象の発生や工法の技術的な進歩、工事費用の大幅な変動など、数十年という単位の中では予測できないことが多いのも考慮しなくてはならないためです。

    ④工事、リフォームの発注

    長期修繕計画による計画的な補修工事だけでなく、物件の魅力を高めて集客力を向上させるための対策が必要なケースがあります。具体的には以下が挙げられます。

  • 壁紙を張り替えて、部屋のイメージをおしゃれにする
  • 防犯カメラやTVモニター付きインターホンを設置する
  • 無料で使えるインターネット回線を設置する
  • エアコンを設置する
  • バスとトイレを別にする
  • 駐車場や駐輪場を整備する など
  •  
    不動産管理会社が建物管理業務としてこのような工事やリフォームの発注を適切に行うことで、入居率のアップが期待でき、結果としてオーナーのキャッシュフローの改善に役立つ可能性があります。

    不動産管理会社と契約する方法

    不動産管理会社と契約する方法には、入居者が契約を行う相手方が不動産管理会社になるのか、あるいはオーナーになるのかによって、「サブリース契約」と「管理委託契約」のいずれかになります。

    サブリース契約

    サブリース契約とは、管理会社がオーナー所有の物件を一括して借り上げて入居者へ貸し出す、という仕組みのことです。オーナーから部屋を借りるのはサブリース会社になるため、入居者がいなくても家賃収入は定期的に支払われます。その上、入居者に部屋を貸し出すのはサブリース会社ですので、オーナーは管理業務の心配もいりません。

    ただし、サブリース契約の手数料は賃料の10~20%ほどと、通常の管理委託契約の手数料に比べると割高になるのが一般的です。また、サブリース契約の賃料は一定期間ごとに下がっていく傾向があるため、サブリース契約を検討する際には長期的な投資収益のシミュレーションをもとに慎重に判断する必要があります。

    ◆サブリース契約について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてださい。
    サブリースとは?しくみとメリット・デメリットを詳しく解説

    管理委託契約

    管理委託契約とは、オーナーと不動産管理会社との間で、委託する管理業務の範囲を定めて物件の管理を委託する契約を結ぶことです。具体的な業務範囲は管理会社によって異なり、請け負う業務が多岐にわたればその分の管理料は高くなります。そのため、契約の際にはオーナー側がどこまでの業務を依頼するのかを判断し、管理会社の業務のうち、一部のみを依頼するといったことも可能です。

    サブリース契約とは異なり、入居者が契約を行う相手方はあくまでオーナーとなるので、空室リスクや家賃滞納のリスクはオーナーが負うことになります。しかし、管理手数料は家賃の5%前後と、サブリース契約の手数料に比べて安くなるのが通常です。

    ◆不動産管理会社の選び方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
    大家向け|管理会社の選び方のポイントをわかりやすく解説!

    大家さんの状況によっては自主管理も選択肢

    保有している物件数が少ない、サラリーマンを既にリタイアしているなど、自分の時間に余裕があるオーナーの場合には、自主管理という選択肢もあります。

    管理業務は上記のように多岐にわたりますし、管理内容の良し悪しによっては入居率にも影響しますので、実績のある管理会社に任せるメリットは確かに存在します。しかし、管理会社に依頼すれば業務量の多さに比例して管理料がかかりますので、その分、不動産投資の収益率は下がることになります。収益率を上げ、少しでも多くのキャッシュフローを手元に残したいと考えるのであれば、多少の手間は覚悟して、自主管理に切り替えてもよいかもしれません。

    そこで、自主管理を行うオーナーの力強い味方として、家主ダイレクトという家賃保証サービスを紹介していきます。

    家主ダイレクトは、自主管理オーナーをサポートする家賃保証サービスです。入居者からの集金を代行したり家賃の立て替えを行ったりするほか、入居者への督促も行っているため、オーナーは家賃滞納リスクの心配がいらなくなります。

    また、専用アプリとコールセンターが24時間対応で入居者からの問合せを受け付けており、水漏れや部屋の鍵の紛失といった緊急トラブルの際にはすぐに入居者の元へ駆けつけて対応するサービスも展開しています。加えて、孤独死保険が自動付帯されているため、単身者や高齢者の入居にあたり、もしもの場合の保険として心強いといえます。

    その外にも充実したサービスが用意されていますが、これらのサービスを受けるにあたって「オーナーの自己負担はゼロ」というのも注目すべきポイントです。こういった家賃保証サービスの利用は、賃貸契約に必要な保証人を探さなくても部屋探しができるなど、入居者にとっても多くのメリットがあります。自主管理を選択するオーナーにとって、このように充実したサービスを提供している家主ダイレクトは心強いパートナーになるといえるでしょう。

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    管理会社の業務内容を理解し、場合によっては自主管理も検討しよう

    管理会社の業務内容や、不動産管理会社と契約する方法について解説しました。管理会社の業務は賃貸管理業務と建物管理業務に分かれ、その中にも多数の業務があります。物件数が多かったり他に本業を抱えていたりと、十分な時間を確保できず管理会社へ依頼するオーナーがいる一方で、物件数は比較的少ないものの、「自主管理は大変」というイメージから自主管理を敬遠しているオーナーもいます。そんな場合には家賃保証会社のサービスを検討してみることをおすすめします。

    管理会社に任せきりにするのではなく、自主管理をしてみることで、自分の物件の現状をより一層把握できるようになることも、今後の投資計画を考える際に大きなメリットとなります。ぜひ自主管理で今一層の収益率向上を目指してみてはいかがでしょうか。

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