2021.02.10
不動産投資

不動産投資をする際に意識しておきたい「返済比率」とは?

融資を使い、レバレッジを効かせて取引できることが不動産投資の魅力です。とはいえ、物件の収益性に見合った条件で融資を受けなければ、収支のバランスが悪くなり、経営が苦しくなってしまいます。融資を受ける際に気をつけたい重要な指標の一つ、「返済比率」について考えてみましょう。

【目次】

返済比率とは、家賃収入に対するローン返済額の割合

返済比率(略して「へんぴ」と呼ぶことも)とは、「家賃収入に対する返済額の割合」のことで、以下の計算式で求めます。

毎月のローン返済額÷満室時の毎月の家賃収入×100=返済比率(%)

たとえば毎月の返済額が20万円で、家賃収入が50万円なら、返済比率は「20÷50×100=40%」です。

物件にもよりますが、不動産賃貸経営では管理費や固定資産税、リフォーム費などの必要経費として家賃の20%前後がかかるのが一般的といわれています。仮に経費が20%、ローン返済が40%だとすると、手元に残るキャッシュフローは40%で、なかなか優秀と言えます。

返済比率は、賃貸経営の安全度を示す指標です。返済比率が低ければ、安全性が高いと判断できます。

返済比率を下げるとキャッシュフローはこう変わる

返済比率は、キャッシュフローに影響を与えます。たとえば上記の物件で返済比率が30%の場合、キャッシュフローは以下のようになります。

・家賃収入 50万円
・経費 10万円
・返済額 15万円
→キャッシュフロー 25万円

これは、極めて安定した賃貸経営と言えるでしょう。次に、返済比率が70%の場合を見てみます。

・家賃収入 50万円
・経費 10万円
・返済額 35万円
→キャッシュフロー 5万円

これは、少し危ない経営といえるでしょう。仮に空室が発生し、家賃収入が20%減ってしまった場合、たちまち赤字になってしまうからです。仮に満室経営を続けられたとしても、手元に残るキャッシュフローが少なすぎです。これではなかなかキャッシュが貯まらず、大きな修繕が発生した時に対応できず、更に借入れを行う必要などが出てきます。

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不動産投資における適切な返済比率は?

適切な返済比率とは、どのくらいなのでしょうか。一概には言えませんが、一般的には50%を目安とする人が多いです。返済比率が50%であれば、経費の20%を足しても毎月のキャッシュアウトは70%。空室率が発生し、家賃収入が20%に減ったとしても、まだ黒字を確保できます。

ただし、返済比率は金利と融資期間と借入額で決まるものです。安全度を高めたいからといって、自分自身の意思で自由に下げることはできません。融資を受ける際、自己資金をたくさん入れれば返済合計額が減り、返済比率を下げることができますが、それでは手元の自己資金が減ってしまい、またROI(投資回収率)も低くなってしまうので、効率的な投資とは言えません。

家賃収入が高く、それでいて価格が安い物件(つまり高利回り物件)なら、フルローンで借り入れをしても返済比率を低く抑えることはできますが、そんな都合のいい物件は都市部の好立地ではまず出てきません。融資期間を長くとれる物件を購入することは一つのポイントとなりますが、返済比率を最優先に考えて物件を探すことは、なかなか難しいと言えるでしょう。

投資方針によって返済比率は変わる

結局のところ、適切な返済比率はその人の不動産投資に対する姿勢や、現在置かれているステージ、購入する物件、不動産マーケットの状況などによって大きく変わってきます。まだ不動産投資をしたことがない人は、返済比率が多少高くても、まずは1つ目を購入して経験値を上げていくことが重要です。

マーケットの状況によっては、返済比率などはあまり気にせず、急いで物件を購入したほうがいいこともあります。まず物件を取得してから、借り換えや一部繰り上げ返済をすることで、徐々に返済比率を下げていくという方法もあります。

自分の投資方針や購入したい物件の水準を見極めて、自分に合わせた心地良い返済比率を見つけていくことが大切です。

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