2023.11.23
空室対策

和室を洋室にリフォーム|メリットと費用相場、注意点とは

収益物件の部屋を和室から洋室に変更するリフォーム事例は多いです。現代の生活スタイルではフローリングのほうが便利なため、洋室のほうが入居者は入りやすい傾向です。本記事では和室を洋室にリフォームする際のメリットと費用相場、注意点について詳しく解説しますので、大家さんはぜひ参考にしてみてください。

【著者】矢口 美加子

 

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和室を洋室にリフォームするメリット

和室を洋室にリフォームするメリットとして、以下の5つが挙げられます。

・掃除がしやすい
・清潔に保てる
・メンテナンスの手間がかからない
・バリアフリーにできる
・模様替えがしやすい

畳からフローリングに変更すると、掃除機やモップなどをかけるだけで済むため、掃除をしやすくなります。畳にはダニやカビが発生しやすく、畳の奥深くにダニが潜んでいる可能性もあります。ダニを完全に駆除するためには、年に数回、畳を天日干ししなければなりません。その点、フローリングならば掃除機をかけるだけで衛生上の心配はほとんどなくなります。

また、畳は長年使用していると表面が傷んでくるため、張替えなどをする必要があります。裏返しは約2~5年、張替えは約4~7年程度のサイクルで行われることが一般的で、定期的にメンテナンスをする必要があります。フローリングの張替えの目安は15年~20年程が多く、畳に比べると手間やコストがかからない点もメリットです。

洋室はバリアフリーに対応しやすいのもメリットです。畳の部屋だと一般的には布団を敷くことになりますから、高齢者にとっては大きな負担となる布団の上げ下ろしよりも、ベッドを置くほうが良いかもしれません。そのほか、洋室に変更すると模様替えがしやすくなるため、インテリアコーディネートを楽しむこともできます。

和室と洋室の違いとは?

和室とは日本の伝統的な様式の部屋のことで、畳が設置されているのが特徴です。掛け軸や花・置物などを飾る場所の「床の間(とこのま)」が設けられている場合もあり、日本古来の雰囲気を楽しめる部屋です。基本的に畳の上に座って生活し、広さは畳の数で1畳、2畳と表します。

和室に対して、フローリングの床が設置されている西洋風の部屋が洋室です。板張りのためソファーや椅子を置いて座ることが多いですが、ラグや絨毯を敷いてそのまま座ることもあります。近年では和室に比べ洋室の部屋が多く、布団よりもベッドを使用するほうが主流です。そのため、ワンルームマンションなどではほとんどの物件がフローリングで、一般的な住宅でも和室を作らないケースが増えています。

床構造の違い

和室と洋室の床構造は、➀畳とフローリング材の厚さ、②下地の間隔、の2点において違いがあります。

畳は約40~50㎜と厚めですが、フローリング材は12㎜程です。畳を外してフローリングを敷くだけでは隣の部屋との段差ができてしまうため、床の底上げ工事が必要になることがあります。下地材を設置して段差を埋めることで、床の高さを揃えます。

和室の畳の下は、根太(ねだ)と呼ばれる横木が一定の間隔で置かれており、そこに床板が敷かれています。床板材を使用した畳の下の床は荒床(あらゆか)と呼ばれ、湿気を良く吸う杉板が最適です。

一方、洋室のフローリングの下は直床と二重床があります。直床はコンクリートのスラブの上に直接フローリングを張ります。二重床はフローリングとコンクリート部分の間に空間がある二層式の床のことです。直床は床スラブの上にクッション性のある床材を貼るため、二重床とは異なり、やわらかい踏み心地を感じることがあります。

壁構造の違い

和室と洋室は壁構造にも違いがあります。和室では柱が見えるように仕上げる真壁が多いですが、洋室では柱の外側に仕上げ材を作る大壁が主流です。真壁は日本家屋の伝統的な建築工法で、和室に多く取り入れられており、漆喰などの塗壁に向いています。高級感があり木の温もりを感じられますが、大壁よりも壁が薄く、断熱性と耐震性はやや劣ります。

大壁は洋風の部屋に多く、見た目がスッキリしており、真壁よりも断熱性・耐震性が高いのが特徴です。ただ、石膏ボードや耐力壁の厚みがあるぶん、部屋の中は多少狭くなる傾向があります。

和室を洋室にリフォーム|費用相場

和室を洋室にリフォームするときの費用相場について解説します。
 

畳からフローリングへのリフォーム費用

畳からフローリングに張替えを行う場合の概算費用は以下をご覧ください。材質により違いがありますが、複合フローリングのほうが安く仕上げられます。

4.5畳 6畳 8畳
複合
フローリング 約10万円 約18万円 約22万円
無垢
フローリング 約13万円 約25万円 約30万円

重ね張りだとさらに安くリフォームできるので、予算に応じて選ぶのをおすすめします。施工内容は、まず畳を撤去し、床下の状況に合わせた下地工事を行います。隣の部屋との段差を無くし、その上からフローリングを張ります。
 

壁と天井にクロスを貼る費用

ケース例として、6畳の部屋の壁と天井にクロスを貼る場合の概算費用を紹介します。クロスのグレードは、スタンダードクロスといわれる比較的手頃な壁紙を使用しています。一般的な相場は1平方メートルあたり1,200円程度です。

天井 壁 合計
13,000円 36,000円 49,200円

一番安いのはクロス専門の業者へ依頼することですが、クロスだけでなく部屋を丸ごとリフォームしたい場合は地域の工務店がおすすめです。工事内容は、既存クロスをはがしてから下地が均一になるように調整し、新しいクロスを貼り付けます。工期はほとんどの場合、1日程度です。
 

襖から引き戸にする費用

和室から洋室へのリフォームでは、襖から引き戸に交換することも必要です。襖から引き戸へのリフォーム費用相場は以下の通りです。工事ケースにより価格に違いがあります。

枠をそのまま利用 3万円~10万円/1枚
新たな枠を設置 12万円~15万円/1枚

枠をそのまま利用する場合は引き戸を入れればよいだけなので、比較的安価にリフォームできます。襖の枠を取り外して新しい枠を設置する場合、別途工事が必要となり、費用が上乗せされます。

枠をそのままにして引き戸だけを変える場合は、新しい引き戸を用意するだけで済むため、基本的に工事は不要です。既存の枠を取り外す場合は、枠付きの引き戸セットを使用して設置します。枠ごと交換するケースだと工事期間が長くなる場合もあります。
 

押し入れや床の間をクローゼットにする費用

押入れや床の間をクローゼットにリフォームすると、収納スペースとして使いやすくなります。押し入れをクローゼットにする費用の目安は8~20万円程度で、増設する棚の数や扉の素材などで費用は変わります。工事期間は3日程度です。

工事内容は、クローゼットにするために押入れを解体するところから始まります。中央に設置されている中板を外して床を補強したら、内側の補修や壁紙の張り替え、扉への交換、ハンガーパイプの取り付けなどを行います。既存の押入れに天袋(上部に設けられている戸棚)がある場合は、敷居を取り外さなければならないため、さらに追加工事が必要です。

マンションの場合はフローリング選びに注意しよう

マンションの場合は遮音性や、掃除がしやすいかどうかの実用性が重要です。ここでは、フローリングの防音基準や合板と無垢の違いについて解説します。
 

フローリングの防音基準について

マンションでは、遮音性が高いフローリング材の使用を指定される場合があるため、フローリングの防音基準について知っておく必要があります。

遮音等級の「L値」とは、上の階の床で生じる音が下の階でどれほど大きく聞こえるのかの基準として決められているものです。L値の数字が小さいほど遮音性能が優れていることを表します。

マンションの多くは騒音対策としてL40~50を指定している場合があり、たとえばL40だと物の落下音はほとんど聞こえません。上の階で物音がしても気にならない程度なので、マンションなど集合住宅に適しています。
 

合板と無垢の違い

フローリングには、大量生産された合板(複合フローリング)と、自然素材の無垢材(単層フローリング)があり、価格や使用感に違いがあります。

合板は無垢材に比べると安価で床色が均一しており、木材の収縮がないのがメリットです。合板は強力な接着剤で厚い板を何枚か重ね合わせて作っていくのが特徴ですが、木と木を貼り合わせる際に使用する接着剤の成分がシックハウス症候群を誘発する可能性があります。

一方、無垢材は木の質感を存分に感じられる材料で、強度・耐久性・断熱性・調湿性などが優れているうえ、木の素材自体の美しさや高級感を楽しめるというメリットもあります。ただ、木の種類によっては傷がつきやすく、値段が高いのはデメリットといえます。

実際にリフォーム会社を選ぶときのポイント

リフォーム工事が成功するかどうかは、リフォーム会社の腕にかかっています。そのため、以下のポイントに注意して、信頼できるリフォーム会社を選ぶことが必要です。

・過去の工事実績
・要望に対しての提案内容
・保証やアフターサービスの内容

まず、どれだけの実績があるのか、過去の工事実績を確認します。リフォーム会社のホームページなどで、希望するリフォームと同様の施工事例を調べてみましょう。その会社が強みとする分野を把握できます。

また、要望に対して的確な提案をしてくれるかも重要です。プロならではの視点で具体的なプランニングをしてもらえるのか確認しましょう。工事後に欠陥が見つかった場合、きちんと補修を受けられないと困ってしまうものです。保証・アフター制度が充実しているリフォーム会社を選ぶことも大切です

なお、工事の見積もりは複数のリフォーム会社へ依頼することも重要です。複数社に見積もり依頼することで、工事の相場価格をつかむようにしてください。

和室を洋室にリフォームするときは信頼できる会社を選ぼう

近年では和室を洋室に変更するリフォーム工事が増えています。洋室にすると、床のメンテナンスを頻繁に行う必要がなくなり、修繕費を抑えられるのがメリットです。また、使い勝手がよくなることで集客力の強い物件になる可能性も高まるでしょう。和室を洋室にするリフォームは物件のイメージアップにつながるため、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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