2020.10.17
トラブル対応

【督促状文例あり】家賃滞納への適切な対処法を4段階で解説

(画像=mike-fouque/stock.adobe.com)
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賃貸オーナーにとって家賃は大切な収入源です。家賃の滞納はそれを脅かす重大なリスクとなります。入ってくるはずの収入が入ってこない、しかも払うべき家賃を支払わずに入居し続けている人がいる、ということが理不尽だと感じる賃貸オーナーの方々はとても多いと思います。

こうした家賃滞納には、大きく分けて4段階の対処法があります。もちろん早い段階で解決できることが望ましいですが、その段階で解決できない場合は次の段階に進むといったように、順を追って解説をしていきます。家賃滞納でお悩みの方、もしくは今後に向けて対策を知っておきたい方はぜひ、第4段階までマスターしておいてください。

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家賃滞納は他人事ではない。データで見るその実態

最初に、家賃滞納はいったいどの程度の比率で発生しているのかをデータで把握しておきましょう。日本賃貸住宅管理協会の日管協総合研究所が発表したデータによると、2019年下期の全国の滞納率は6.1%でした。賃貸物件が100戸あったら6軒は滞納状態にある計算になります。これはどの賃貸オーナーにとっても他人事ではない数字だと思います。

それでは次項からは、4つの段階に分けて家賃滞納への対処法を解説していきます。

家賃滞納への対処法・第1段階:口頭、書面での連絡

家賃支払い日を過ぎて1週間程度が経過してもまだ入金されていない場合は、第1段階として口頭や電話、書面による連絡をします。まだこの段階では「うっかり忘れ」の可能性も残っているため、口頭で連絡する場合であっても穏やかなトーンで伝えるようにしましょう。

口頭や電話での連絡がつかない、または連絡しても入金されない場合は書面での督促に移行します。1回めは本人への督促なので、以下のような文面を参考に督促状を作成して郵送、もしくは入居者宅の郵便ポストなどに直接入れておきます。

▽督促状の文面例
令和●年●月●日
●●●●(入居者)様
(賃貸オーナーの名前、社名、住所、電話番号など)
 
賃料のお支払いに関するご連絡

平素は●●(物件名)の●●●号室をご利用いただき、ありがとうございます。●●(物件名)の●●●号室の賃料につきまして、お支払い期日を過ぎておりますがご入金の確認が取れておりません。
つきましては下記の振込先へ早急なご入金と、その旨のご連絡をお願いいたします。
なお、本状と行き違いですでにご入金を済ませておられる場合は、ご容赦願います。ご不明な点などおありの場合も、ご連絡をお願い申し上げます。

(物件名や振込先、滞納家賃額などを記載)
以上

こうした書面による連絡後も家賃の滞納が続いている場合は、2回めの書面をお送りします。2回めの書面では1回めと違って「保証人への連絡」を示唆する内容を盛り込みます。具体的には上記文面に「●月●日までにご入金なき場合は、連帯保証人へ連絡をさせていただきます」という文言を追加します。1回めの書面は滞納が始まってから1週間経過後が目安で、2回めは1ヵ月経過後が目安です。

家賃滞納への対処法・第2段階:内容証明郵便で「契約解除の予告通知書」(催告書)送付

2回めの書面を送っても家賃の滞納が解消されない場合は、第2段階へ移行します。しかも2回めは滞納開始から1ヵ月が経過しているので、次月の家賃についても滞納が始まっている頃です。第2段階では、内容証明郵便による催告書の送付を行います。

なお、内容証明郵便とは郵便を届ける際に、内容を郵便局が証明するサービスのことです。これにより、書面を受け取った人は「内容を知らない」と言い逃れることはできなくなります。催告書の文面例は、以下の通りです。

▽契約解除の予告通知書」(催告書)の文面例
令和●年●月●日
(入居者の住所、名前)
(賃貸オーナーの名前もしくは社名、住所)
催告書

貴殿は当社(個人の場合は私)との賃貸借契約を締結し、下記建物について賃貸しておりますが、令和●年●月分から現在に至る賃料を総額●●円滞納しております。
つきましては、本書面到達後●日以内に滞納されている賃料の全額を下記の振込先までお支払いいただくよう、催告いたします。
なお、期日までにお支払いがなき場合は貴殿との賃貸契約を解除させていただきます。

(物件名や振込先、滞納家賃額などを記載)
以上

ご覧のように、督促状と比べるとかなり文面が強めになっています。「保証人への連絡」から1段階上がって、「支払いがない場合は契約を解除する」と通告しているのも特徴です。

家賃滞納への対処法・第3段階:保証人への連絡

内容証明郵便による催告を行っても滞納が解消されない場合は、2回めの書面で警告したように「保証人への連絡」を実行します。この時期については賃貸オーナー次第ですが、滞納が1ヵ月を超えて催告書を送付し、そこで設けた期限までに支払いがないことを確認したタイミングが目安になります。

保証人への連絡手段としては電話による連絡、それでも連絡がつかない場合は書面による連絡という段階を踏みます。そこで保証人が家賃の支払いに応じてくれた場合は、ひとまず滞納は解消されるため、第3段階で解決となります。保証人からも支払いが得られない場合は、第4段階に移行します。

家賃滞納への対処法・第4段階:法的な措置(明け渡し訴訟、強制執行)

催告書の送付、保証人への連絡を経ても滞納が解消されない場合は、催告書で通告した通り法的措置を発動する段階に進みます。具体的には明け渡し訴訟や強制執行といった法的措置をとることになりますが、ここから先は弁護士など法律の専門家に相談し、関与してもらうのが無難です。この段階に移行する時期の目安は、滞納3ヵ月目以降です。

家賃の督促、対応は大きな負担。家賃保証サービスの利用も検討したい

賃貸オーナーにとって非常に厄介な家賃滞納への対処法について、4つの段階で解説してきました。これらすべてを賃貸オーナー自身が行うことも可能ですが、これをすべて行うのは厳しいでしょう。家賃の督促は精神的な負担も伴います。最近では直接オーナーが家賃保証を利用できるサービスがあります。管理会社が入っている場合は第1段階から管理会社に任せてしまうのもよいでしょう。こうしたリスクへの対策として、自主管理を行う賃貸オーナーは、家賃保証サービスの利用をぜひ検討しましょう。

【参考】家主と入居者を支える「家賃保証会社」とは?家賃保証の仕組み

※家賃滞納に備える家主ダイレクト
 

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