2021.11.12
不動産投資

レントロールとは|内容と最低限チェックすべき点、自作方法

レントロールとは、不動産の賃貸借条件をまとめた一覧表のことです。入居者の属性や家賃などの情報が記載されており、主にオーナーチェンジ物件を購入するときの参考資料となります。この記事ではレントロールの作り方や見本などについて紹介していきますので、これから投資用不動産を購入する予定のある方はぜひ参考にしてください。

 

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レントロールとは「物件の契約状況を一覧化したもの」

レントロール
(※筆者作成)

レントロールとは、これから投資用不動産を購入しようとする投資家が物件を買うかどうかの判断材料として用いる表をさします。「家賃明細表」と呼ばれることもあります。レントロールには入居の現況や賃貸面積、家賃など、物件に関する賃貸情報が詳細に記載されているので、その物件の収益が将来どのくらいになるのかを判別したり、有望な物件かどうか予測したりできるのが特徴です。

投資用不動産を一棟買いする際には多額の資金が必要なため、万が一、投資対象を見誤れば投資家は多大なリスクを背負いかねません。したがって、投資用不動産を取得する際には収益が見込める物件であることを確認してから購入する必要があります。

なお、レントロールはその物件を管理している不動産会社が作成するのが一般的です。記載する形式が法律で決められていないため、各不動産会社が自由なフォーマットを利用して作成できるという性質も持っています。

レントロールに書かれている内容

レントロールには投資家が購入する際の判断材料となる項目が記載されています。ここでは、レントロールに書かれている内容について解説します。

階数、号室

階数や部屋番号が記載されています。住宅(マンションやアパート)だと1DKや3LDKなどの間取りが、テナントビルだと事務所や店舗などの用途方法が記載されていることが多いです。

面積

賃貸借の契約面積が記載されており、単位は㎡(平方メートル)や坪で表記されます(ちなみに1㎡=0.3025坪で、おおよそ3.3㎡=1坪です)。基本的に、面積は専有部分の面積で記載されます。ただし、オフィスビルなどで1フロアをまとめて契約している場合は、廊下やトイレなどを含む面積で記載されていることもあるため、売主や仲介業者に正確な数字を確認しておくことがおすすめです。

用途

一般的な住宅であれば「住居」、ビルなどであれば「店舗」「事務所」というように、貸室の目的が記載されています。物件の用途は法令により制限がかけられているため、記載以外の用途による使用はできないケースも存在します。

入居者

入居者情報として、入居者名や国籍を記載しているレントロールもあれば、そういった情報は書かずに「法人」や「個人」などの属性だけを記載しているものもあります。法人の場合は、業種や、同じ法人が複数の契約をしているかどうかを確認したり、契約者と入居者が同じかどうかを確認したりすることが必要です。

契約の現況

「入居中」や「空室」というように部屋の現況が記載されています。空室が多くみられる場合は何らかの問題がないか確認する必要がありますが、入居中が多い場合は優良な物件である可能性が高くなります。

賃料

物件から入る賃料が記載されており、賃料の横に坪単価が記載されているレントロールもあります。なお、現況が空室になっていても賃料が記載されている場合がありますが、これは「入居したらこのくらいの賃料が得られる」ということを示しています。ただし、空室が多い物件だと安く設定されることもあります。

共益費

共益費は、水道光熱費などといった共用部分の設備を管理するための費用で、管理費と表記されている場合もあります。中には、共益費を無料とし安さをアピールする物件や、反対に賃料を安く設定して共益費を高くする物件もあります。レントロールを見るときには賃料と合わせた金額で検討することがポイントです。

敷金(保証金)

保証金や敷金は、入居者が賃料を滞納した場合などに精算に使う担保となる金銭です。預り金としての意味合いを持っており、入居中に問題が発生しなければ賃貸借契約が終了した後に借主へ返金します。地域により呼び方や金額の相場などは異なります。

レントロールで最低限チェックすべきポイント

正しくレントロールを見ることによって、物件の現状がわかるようになります。そこで、レントロールで最低限チェックすべきポイントについて解説をしていきます。

部屋が一括で借りられているかどうか

属性欄に法人が多く記載されている場合、どのような法人が借主になっているのかを業者や売主へ確認しましょう。

同じ法人が社宅などの目的で複数の部屋を一括で借り上げている場合、個人よりも滞納リスクが低いうえ、契約期間が長い傾向もあるためメリットも多々ありますが、それは裏を返せばその法人が賃貸借契約を解除すると複数の部屋が一斉に空室になるということで、場合によっては家賃収入がほとんど入らなくなるというリスクも考えられます。

また、解約とはいかないまでも、法人から部屋の賃料に対する減額請求が発生する可能性もあります。

家賃のばらつきはないか

同じ広さや間取りの部屋であるにもかかわらず、新しい入居者の賃料のほうが下がっている・家賃にばらつきがみられる場合は注意が必要です。入居者の家賃は契約時期によって変化するのが一般的で、新築時から住み続けている入居者が当時から設定されている家賃よりも、ある程度の年数が経過してから契約した入居者のほうが低い家賃である傾向が高くなります。

これは、入居者が入れ替わる時点での中古マンションの家賃相場に合わせて設定されることが理由です。もっとも高い家賃を支払う入居者が退去すると、現時点で一番低く設定している家賃しか将来的には取れなくなることから、そういった点をふまえて収支計算を行っておく必要があります。

入居年月が近い部屋が多くないか

同じような時期に契約を行っている入居者が複数、あるいは大量に確認できるときは、優良物件に見せかけるためにフリーレントなどの条件付きで入居者募集を行った可能性があります。特にこのようにして契約した入居者が大学生の場合は、同じタイミングで一斉に退去してしまうリスクを考えておかなければならないでしょう。

また、引っ越しシーズンである3月・4月の時期ではなく、それ以外の時期で入居年月が近い場合、もしかすると入居率を多く見せるための偽装が行われているかもしれません。偽装の場合も一斉退去が危惧されますので、慎重に見極める必要があります。

想定家賃は適切か

空室の想定家賃の算出は、最近契約に至っている同じタイプの部屋の家賃と同程度であることが基本です。仮に空室の想定家賃がそういった基準ではなく突出して高くなっている場合は、なぜこの金額になっているのか業者や売主に確認してみましょう。

リフォーム工事を行ったなどの理由があれば特に問題はありませんが、中には利回りを高く見せるために想定家賃を少し高くしている可能性もあります。後者が疑われる場合は、賃貸物件紹介サイトを使って同じ地域や条件で近隣物件を調べておくことがおすすめです。

オーナーはレントロールに限らず総合的に物件を判断することが大切

レントロールを見れば物件の状況は分かる一方で、レントロールは法令で書式が定められていないことから、売主側にとって都合が悪いことは載せていない可能性も少なくありません。そのように意図的に一部の情報を隠したレントロールだとそれだけで判断することは難しいため、物件を購入する側はレントロールだけに頼らず、総合的に物件を判断する目を養うことが求められます。

では、オーナーはレントロール以外にどういった書類や情報を確認しておくべきでしょうか?種類とその理由を説明します。

物件概要書

物件概要書とは、所在地・売却価格・土地や建物の面積・建物の構造・用途地域などの土地利用制限・交通アクセスなどといった物件の概要がまとめられた資料のことです。これを見れば物件の大まかな内容を知ることができます。物件概要書には決められた書式がなく、不動産会社が作成するのが一般的です。

現地写真

オーナーは建物の外観や、物件内部の設備などの写真も確認しておく必要があります。物件が自宅から遠方にある場合や、忙しくて現地まで見に行けないときに物件資料として参考になります。建物だけでなく周辺環境の写真もあるとよいでしょう。

平面図・間取り図

平面図や間取り図とは、その部屋の広さや配置の情報を視覚的にわかりやすく確認できる図面のことです。一目見るだけで部屋のタイプや配置、広さ、向きなどがわかります。各部屋の記載があるので、生活動線などを具体的にイメージできるというメリットがあります。

建築確認済証

建築確認済証とは、建築計画が法令通りに適合していると確認されたら交付される文書です。建築物の工事は確認済証の交付を受けてからでないと着工できないため、法令に従って建築されている建物であることを確認するうえで重要です。

登記簿謄本

登記簿謄本を見ると、その物件の持ち主は誰で、どのような権利がついているのかが分かります。特に確認しておきたいのは、持ち主と売り主は同一人物か、抵当権は抹消されているか、抹消されていない場合は売買契約までに抹消してもらえるのか、という3点です。

◆抵当権、根抵当権についての詳細はこちらの記事で紹介しています。
根抵当権とは|基本とメリット、相続方法や抵当権との違い

固定資産税評価証明書

固定資産税評価証明書とは、土地や建物などの不動産の評価額を市区町村が証明する書類です。不動産の価値はどのくらいなのかが分かり、固定資産税の税額を知ることもできます。固定資産評価証明書は原則として不動産の所有者本人、もしくはその関係者しか取得することができませんが、所有者本人から委任状をもらえば取得可能です。

修繕履歴

マンションなどに修繕工事が実施された記録がある場合、宅建業者は買主に対してその実施状況を説明する義務があります。マンションを購入する際の重大な判断材料となるため、これまでどのように維持や修繕が行われてきたのか知ることが必要です。

地積測量図・公図

地積測量図とは、一筆(いっぴつ)の土地の地積に関する測量の結果を明らかにした書類です。この「筆」とは、土地登記簿上で1個の土地を指す単位のことです。「地積」とは土地の面積を指し、地積測量図を見れば隣地との境界などを確認することができます。また、「公図」とは地図に準ずる書面のことで、土地の位置や形状について概略を知ることができます。

【物件売却時】オーナー自身でレントロールを作成する方法

レントロールの書式は法令で定められていないため、自由に作成できる書類であることはすでにお伝えしました。では、購入していた物件を売却するとなったらどのように作成したらよいのでしょうか?オーナー自身でレントロールを作成するときのポイントを紹介します。

オーナー自身で作成するときのポイント

レントロールを作成するときのポイントを3つに絞って説明します。

まず1つ目は、必要な数字をまとめることです。物件を検討している投資家がレントロールを一目見るだけでポイントを確認できることが大切で、最低限まとめておきたい項目は、部屋番号、家賃(坪単価があるとより良い)、共益費(管理費)、敷金、契約期間、入居した時期などです。

2つ目は、情報を積み込みすぎないことです。細かく情報を載せすぎてしまうと、かえって重要な情報がどれなのかわかりにくくなります。そして3つ目は、購入希望者がレントロールからどのような情報を知りたいのかを考えて作成することです。たいていの場合は投資用部物件として購入するので、最初のポイントで挙げた家賃や管理費など、毎月入る金銭は必ず金額を明記しておくことが必要です。

レントロールの作成方法

レントロールを自分で作成するとなると、インターネットから雛形をダウンロードして作成する・エクセルで作成する・賃貸管理ソフトで作成するという方法のいずれかを選択することが多いです。

インターネット上には無料でダウンロードできる雛形が多くあり、エクセルなどで最初から作る必要がないので手間をかけず簡単に作成できるのはメリットです。

もしも自分で好きなように項目を増やしたり、変えたりしたい場合には、エクセルで作成するのもおすすめです(本記事の冒頭で紹介したレントロールは、筆者がエクセルで作成したものです)。

また、賃貸管理ソフトでレントロールを作ることもでき、入居者や賃貸条件が一目でわかるレントロールを自動作成してくれます。書式を一から作ったりデータを入力したりする労力がかからないのでおすすめです。

レントロールのポイントを押さえて物件の収益性を判断しよう

レントロールは投資用不動産の売買には欠かせないものです。レントロールには入居者の属性や家賃などの情報が記載されており、賃貸状況が一目でわかるのはもちろんですが、家賃のばらつきや入居年月などを注意深く見ることで、あらかじめリスクを想定することが可能です。物件を購入する際には、レントロールの内容をよく読み取り、優良物件を手に入れるようにしましょう。

 

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