2021.11.15
不動産投資

ワンルームマンション投資は損?リスクと失敗例をチェック

ワンルームマンションはファミリータイプのマンションに比べると少額で購入でき、管理の手間がかからないため、初心者でも始めやすい不動産投資の方法の一つです。しかし、リスクをきちんと理解せずに投資を始めてしまい、失敗している人がいるのも事実です。本記事ではワンルームマンション投資のメリットやデメリット、成功するためのポイントについて解説しますので、不動産投資を始めてみたい人、ワンルームマンション投資を検討中の人はぜひ参考にしてください。

 

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【基本】不動産投資の種類とメリット・デメリット

ワンルームマンション投資の詳細について見ていく前に、まずは基礎知識として不動産投資の種類、メリット・デメリットをおさらいしていきましょう。

不動産投資の主な種類

不動産投資にはさまざまな種類があります。各投資方法の特徴を理解し、自分に適した方法を見つけることが重要です。以下に主な方法を5つ紹介します。

ワンルーム投資(区分投資)

ワンルーム投資とは、マンションやアパートの区分所有建物の一室を購入して、賃貸することで家賃収入を得る方法です。あくまで一室のみの購入なので投資額が少なく、管理の手間もかからないので、不動産投資初心者に人気のある投資方法です。

一棟投資

一棟投資とは、マンションやアパートを一棟丸ごと購入して、賃貸することで家賃収入を得る方法です。初期投資額が大きく、複数の入居者を管理しなければならないので手間がかかりますが、そのぶん多くの家賃収入が得られます。

戸建て投資

戸建て物件を購入して賃貸する方法です。新築・中古で物件価格に差がありますが、一棟投資などと比較すると少額で始められるうえ、賃貸するのは基本的に一世帯のみなので、管理の手間もかかりません。また、戸建て物件はワンルームマンションとは違いファミリー世帯向けの不動産であるため、入居期間は長くなる傾向があります。

借地権投資

借地権とは、建物の所有を目的として他人が所有する土地を借りて使用する権利のことです。借地権を利用した不動産投資として「借地権付き物件」を購入し、賃貸する方法があります。この場合、借地であるため土地の所有者にはなれませんが、土地を購入するよりも安く利用できるメリットがあり、初期投資を抑えたい人におすすめです。

底地投資

底地とは借地権の設定された土地の所有権のことで、底地投資とは底地を購入して地代収入を得る投資方法です。ほかの不動産投資に比べると利回りは低いうえ、得られる地代から固定資産税を支払わなくてはならない点はあるものの、賃貸経営のように手間がかからない点はメリットといえます。

株式投資やFXなど、ほかの投資方法との違い

不動産投資は比較的安定した収入を得やすいという特徴があります。物件を賃貸して家賃収入を得るのが基本的な方法であるため、空室が発生したり家賃の滞納が起きたりしなければ毎月固定の収入を得ることができます。そのため、変動が大きい株式投資やFXなどと比較すると、不動産投資はリスクの少ない投資であると考えられており、副業や老後の年金代わりとして行う人も少なくありません。

一方で、物件購入のために多くの費用が必要だったり、ローン返済が長期に渡ったりするため、ある程度の資金力や融資を受けるための社会的な信用性がないとスタートするのは難しい投資方法といえます。

なお、不動産投資で利益を出すための仕組みとして「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類があります。インカムゲインとは家賃収入などで毎月定期的に入る収益であり、キャピタルゲインとは物件を売却することで得られる収入です。不動産投資で成功するためには、この2つを常に意識する必要があります。

一般的な不動産投資のメリットとデメリット

一般的な不動産投資のメリットとデメリットを以下にまとめます。

不動産投資のメリット 不動産投資のデメリット
安定した収入が確保できる
老後の年金や保険代わりになる
所得税や住民税などの節税ができる
相続税対策になる
インフレ対策になる
空室リスクがある
入居者の管理に手間がかかる
建物の修繕、管理など維持費がかかる
ある程度の資金力が必要になる
不動産価格下落の可能性がある

 
最大のメリットは何と言っても家賃による安定した収入です。株やFXのように景気による変動の影響を受けないばかりか、入居者さえ確保できていれば毎月固定の収入が入ってくるため安心感の高い投資方法だといえます。

デメリットとしては、賃貸管理や建物管理に大きな手間がかかってしまう点です。一棟投資の場合、オーナー個人ですべての業務を行うのは困難であるため不動産管理会社へ委託するのが基本ですが、その場合には管理会社への委託費用がかかります。老朽化した建物の場合は大規模修繕工事なども必要になってきますので、多くの維持管理コストがかかり、収支を圧迫する可能性があります。

ワンルームマンション投資のメリット

一般的な不動産投資の種類とメリット・デメリットは分かりましたが、では、その中でもワンルームマンション投資にはどういったメリットがあるのでしょうか。初心者でも手軽に始めやすい不動産投資として人気のワンルームマンション投資について見ていきましょう。

1室の購入なので投資金額が少なくて済む

ワンルームマンション投資はマンションの1室を購入して賃貸する方法であるため、1棟をまるごと購入する場合と比較すると投資金額は非常に少なく済みます。都内のワンルームマンションの場合、中古であれば1,000万円台から購入できる物件も存在するため、場合によっては融資を受けずに自己資金のみで購入することもできるでしょう。

◆不動産投資の中には、さらに少額で始められるものもあります。こちらの記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
不動産投資は少額でもできる!種類とメリット・デメリット

比較的需要が高いので入居者が決まりやすい

ワンルームマンションは比較的需要が高く、入居者が集まりやすい傾向にあります。特に東京都内周辺だと単身世帯が多いので、ワンルームマンションの需要は非常に高く、賃料も高く設定できます。「駅から近い」「周辺環境が整っている」などの好条件がそろっていれば、さらに需要は高くなり、空室リスクを抑えられる可能性も高まります。

物件を管理しやすい

物件の管理業務には専門的な知識が必要で、不動産オーナーの負担は大きくなりがちです。しかし、ワンルームマンションだと管理するのが1室のみで入居するのもほとんどが単身世帯ですので、複数の入居者の賃貸管理を並行して行う必要がありません。

また、共用部の設備点検・修繕、清掃などのメンテナンス業務は、物件の管理会社へ任せることができます。管理業務のボリュームはかなり少なくなるため、仕事が忙しく多くの時間を確保できない人でも十分に行っていけるのもメリットのひとつです。

ワンルームマンション投資で考えられるリスク

ワンルームマンション投資は手軽に始められる一方で、いくつかのリスクもあります。いずれもメリットの裏返しといえる内容ですが、基本的に避けては通れないものと考えておきましょう。

入居者がいなければ家賃収入がゼロ

ワンルームマンション投資は1室のみを賃貸する手法となるため、その部屋の入居者が退去してしまえば家賃収入はゼロになります。その点、マンション1棟投資のように複数の部屋を賃貸する手法だと、1室が抜けても他の部屋が埋まっていれば1室分の家賃収入が減るだけで済みますので、収入がゼロになることはありません。ワンルームマンション投資の場合、空室が長期化すると家賃収入は大きく減少し、キャッシュフローが悪化するリスクがあるので、特に立地条件の悪いマンションだと注意が必要です。

「出口戦略」が限られてしまう

不動産投資の出口戦略としては、売却によってキャビタルゲインを得ることがあげられます。しかし、ワンルームマンションは単身世帯への賃貸として運用しているため、売却先は単身世帯に限られる可能性が高いうえ、基本的には買い主も投資家であることがほとんどです。買い主が自身の居住用として購入するパターンもあるファミリータイプの区分所有に比べると、ワンルームの区分所有は売却方法が限定的となってしまうのはリスクのひとつに考えられます。

単身者が多いため入れ替わりが頻繁になる可能性

入居者がファミリー世帯の場合は長く入居してくれる傾向がありますが、単身世帯の場合は比較的短期で引っ越すケースが多くみられます。そのため、入居者の入れ変わりが頻繁になる可能性が高く、入居者の再募集にかかる手間や、それに伴って空室期間が発生するリスクもあります。

ワンルームマンション投資で起こり得る失敗例

ワンルームマンション投資ではどのような失敗が起こるのでしょうか?以下によく起こる失敗例を3つ紹介します。

安さで中古マンションを購入したが、設備交換や修繕費の出費がかさんだ

中古マンションは新築に比べると安価で購入できるメリットがあります。しかし、室内の設備機器が建物竣工時から更新されていないケースは多く、購入後に設備交換や修繕が必要になる場合があります。リフォームや修繕を適切に行っている場合は問題ありませんが、築年数が古く室内の修繕を積極的に行っていないマンションだと予想以上に出費がかさむ可能性があります。

一般的に、キッチンや給湯設備の交換を行うとなると20~50万円ほどの費用がかかりますので、毎月の家賃収入以上の出費になってしまうケースもあります。住宅の設備は概ね耐用年数が定められていますので、建物の築年数と比較して耐用年数は超過していないかどうかチェックすることをおすすめします。

また、マンションの修繕積立金は築年数が経つほど上がっていく傾向にあります。購入当初の修繕積立金の額がそのまま続くとは思わずに、徐々に金額が上がることを想定したうえで、無理のない資金計画を立てる必要があるでしょう。

節税効果を期待していたものの、想定していたほどの節税にはならなかった

不動産投資では、損益通算や減価償却の適用により所得税・住民税の減額が可能です。また、贈与税・相続税対策としても有効であるため、節税効果を目的に不動産投資を始める人は多くいます。

しかし、ワンルームマンション投資では想定していたほど節税効果を得られない可能性があります。所得税・住民税の減税には減価償却費の計上が大きく関わりますが、減価償却費を経費として計上できるのは建物の取得から一定期間に限られています。

マンションの場合は建物の耐用年数によって減価償却の期間が決められており、物件価格を耐用年数ごとに定められた償却率とかけあわせ計算し、毎年の費用としています。したがって、築年数の古い中古マンションの場合は減価償却費として計上することができず、節税効果が得られないケースが出てくるのです。

◆減価償却の詳しい計算方法については以下の記事をご参照ください。
不動産投資による減価償却|節税になる理由と実際の計算方法

安定した賃貸経営を目指してサブリースにしたが、リスクを全部把握していなかった

賃貸管理・空室対策・家賃保証などを一括して委託できるサブリースに対し、利用を検討している不動産オーナーは少なくないでしょう。しかし、サブリースの契約内容や利用する場合のリスクを詳しく把握していなかったために、失敗してしまったというケースはよくあります。

その中のひとつに、免責期間に関する問題があります。サブリース契約において家賃保証をサービスに含めている場合、「新築時」や「入居者が退去した後」の一定期間で免責期間を設けるのが一般的です。たいていは1カ月~半年程度の間で設定されていますが、この期間をオーナーが把握しておらず、当初考えていた資金計画が崩れてしまったというケースが少なくないのです。

免責期間中に入居者が集まらなかった場合、家賃収入を得られないばかりか、サブリース会社への手数料は支払い続けるために支出が収入を上回ってしまうことも考えられます。サブリースはメリット・デメリットをふまえて慎重に利用するようにしましょう。

◆サブリースの仕組みは以下の記事で詳しく解説していますのでご参照ください。
サブリースとは|仕組みと契約の注意点、利回り計算例を紹介

ワンルームマンション投資を成功させるポイント

では、ワンルームマンション投資を成功させるにはどうすれば良いのでしょうか?成功するための主なポイント5つ以下にまとめます。

新築ではなく中古を選ぶ

新築マンションは需要が多いため、賃料を高めに設定できるなどのメリットはありますが、初心者や資金力に不安がある人にはあまりおすすめできません。新築物件は、価格が割高であるうえ、資産価値や賃料下落の速度が早いことからキャッシュフローが小さくなりがちです。下手をすると赤字になってしまうリスクもあります。

一方、中古マンションは価格が割安で資産価値や賃料下落の速度も緩やかであるため、利回りは比較的高く、資金力がない人でも購入しやすいメリットがあります。また、購入後にリフォームを行うなど工夫を凝らすことで家賃を上げ、収益性を改善させることも可能です。

収支をシミュレーションしておく

不動産投資は長期的な運用を前提にして、数年~数十年先まで収支をシミュレーションすることが大切です。購入直後は高い利回りを得られた物件でも、数年後には資産価値が低下して、キャッシュフローが悪化することは十分考えられます。さらに、空室リスクや修繕費なども加味して詳しく利回り計算をしておくこともポイントです。

ただし、初心者の場合はこうした複雑な収支計算をすべて自分で行うのは困難ですので、賃貸管理会社、仲介会社、家賃保証会社などへ相談することをおすすめします。

実質利回りを見て判断する

利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。表面利回りは年間家賃収入を物件の購入価格で割った数値であり、実質利回りは物件から得られる収益を購入費用(経費)で割った数値です。実質利回りは表面利回りとは異なり、各種経費を計算式に含んでいるため、実際に手元に残る資金を把握することが可能です。

収益不動産の広告やポータルサイトに掲載されている利回りは、多くの場合において表面利回りを扱っていますが、現実的な数字を知るために重要なのは実質利回りのほうであるため、購入する際は実質利回りを見て判断するようにしてください。

◆表面利回りと実質利回りの詳しい解説については以下の記事をご参照ください。
不動産投資の利回り|種類と相場、シミュレーションを紹介

土地勘がある場所に物件を買う

不動産投資を成功させるポイントとして大切なのは、土地勘のある場所に物件を買うことです。よく知っている地域であれば、賃料相場や人気のあるエリアなどといったある程度の細かい情報はわかるため、大きな失敗をするリスクを軽減できます。

逆にまったく土地勘のない場所だと、不動産会社の広告やポータルサイト上で利回りが良い物件と紹介されていても、本当にその数値が正しいのかどうかの判断がつかないでしょう。悪質な不動産会社も中には存在するため、特に初心者の場合は生まれ育った地域や長年住んでいる地域などで不動産投資を始めることおすすめします。

リスクに対する備えをする

前述したとおり、ワンルームマンション投資にはいくつかのリスクがあるため、前もってリスクに対する備えをしておくことも大切なポイントです。ただし、不動産オーナー個人ではできることに限界があります。特に初心者だと事故やトラブル発生時の対応で苦労する傾向が高いため、不動産管理会社や家賃保証会社などへ業務を委託してサポートを受けたほうがスムーズに解決することもあります。


家賃保証会社の中でもおすすめできるサービスは、株式会社Casaの「家主ダイレクト」です。家主ダイレクトは、入居者の家賃保証にくわえ、家賃滞納保証、退去時の精算費用の未払い保証、滞納が長期化した場合の法的手続き保証など、トラブル全般に対するサポートを行っています。

また、プロの目による入居者の審査に対応してもらえる点も大きなメリットです。サービスの利用料は入居者が支払うため、オーナー側に支払負担は発生しません。不動産オーナー初心者や、これからオーナーを目指す人はぜひ検討すべきサービスといえます。

◆不動産オーナーにとってもっとも避けたいのが、入居者の家賃滞納トラブルです。こちらの記事では家賃滞納への対処法については詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
家賃滞納対策|3つの事例と対処法、おすすめのリスク軽減策

 

◆ワンルームマンション投資では、火災や台風などの自然災害に備えることもオーナーとして大切です。不動産オーナーが加入する火災保険の選び方については以下の記事をご参照ください。
大家が入る火災保険|選ぶ時のポイント3つと相場の決まり方

ワンルームマンション投資を始めるなら、リスクへの備えを忘れずに

不動産投資に興味はあるものの、コストや時間をできるだけ抑えたい人にとっては、ワンルームマンション投資は最適な方法のひとつです。少ない資金で始められ、管理の手間もかかりにくいので、ほかの不動産投資と比較して大きな損失を被るリスクは少ないからです。

しかし、投資である以上、多少のリスクを抱えることは自覚しなければなりません。そして、実際に購入を決める前には、ワンルームマンション投資の特徴をよく把握して、収支計算やリスクに対する備えをしておくことが重要です。特に初めて不動産投資を行う人の場合、全部を1人だけで考えるのではなく、信頼のおける不動産会社などのアドバイスを受けながら慎重に検討することをおすすめします。

 

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